スノッブ効果(snob effect)とは、多数派嫌悪といった形で、多数の支持を集めているものを嫌う心理効果である。「人気のあるもの」を人気があることを理由に嫌い厭うといった心理である。
人気があるもの、多数派のものに対して「人気があるから嫌いだ」「多数派には便乗しない」という形で嫌悪感を示す。
このスノッブ効果は、単純にはバンドワゴン効果の完全逆バージョンであり、「勝ち馬に乗る」「多数に与する」ということを否定し、「多数に支持されているようなものに自分は同調しない」というのがスノッブ効果である。いわゆる「あまのじゃく」というような感じになるだろう。
多数派を支持しないという心理
多数派を支持しないという心理には、アンダードッグ効果というものもあるが、アンダードッグ効果が「負け犬を応援する」という比較的ポジティブなものなのに対して、スノッブ効果は「勝ち馬だから嫌う」といった形になり、そうしたネガティブな評価がスノッブ効果の特徴になる。
多数派だから嫌うというだけでなく、「どうせ仕掛けに反応して多数になっただけだ」といった感じで多数派になりうるものに対しても嫌悪感を抱く。
ただ、基本的には「多数派だから支持する」ということも錯覚なので、「その多数派が正しくない」という意見に対してスノッブ効果を示して論駁しようとするのは誤りである。
こちらとしては単に本当に面白くないとか良くないと思っているにもかかわらず、「人気があるから嫌いなんでしょ?」というのはおかしいということだ。
しかしながら「多数派だから嫌う」というのも嫌悪感という嫌な感情には違いないので、本質だけ見るようにしていれば良い。
なお、説得など送り手の意図に反して、唱導された立場から離れる方向へ意見や態度を変える「説得への抵抗、動的・積極的抵抗」としてブーメラン効果というものがある。
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