アフォリズム 941-950
- 941.肩の荷を下ろそう
- 942.愛ゆえの苦しみ
- 943.勢いのトリガー
- 944.右や左を見る時
- 945.作業に適した時間帯
- 946.結びつけていたものが無くなった時
- 947.責める相手
- 948.言葉や行動を選べずにいる者の苦悶
- 949.リベンジ
- 950.猫背
941.肩の荷を下ろそう
ひとまず肩の荷を下ろそうぜ。
酷く辛かったり、酷く悲しいかもしれないけど。
その先に何もないような気もするだろうけど。
どうせ同じようなことが続いて、たかが知れているような毎日程度しか想像できないだろうけど。
それでも今、荷を下ろして軽くなった分だけは少し軽くなる。
まあひとまずそれでいいじゃないか。
942.愛ゆえの苦しみ
精神の苦しみは、愛があればこそ起こる。
愛する者に対する思いがあるからこそ、不安や心配も起こり、時に怒りや悲しみも起こる。
ただ、一方的に「コントロールしたい」なんてチンケなことを思っているわけじゃないんだ。
また自己愛もあるからこそ、自らに対する不安や心配も起こり、時に怒りや悲しみも起こる。
本当は「うまくいかないこと」を「思うままコントロールしたい」なんてチンケなことを思っているわけじゃないんだ。
どうか軽さよ訪れてくれ。
それらが自然に振る舞えるように。
943.勢いのトリガー
「今日も何もできなかった」という日々が続くことがある。
「何も浮かばない」
「何もできない」
「何も進まない」
「何の兆しもない」
そんな感想しか生まれてこないような日々である。
飲めない酒を手にしてもいい。
真夜中に全速力で走ってもいい。
そうして体温を高めたら、「この世界は自分の世界だ」と何度も繰り返し、ストッパーを外すといい。
944.右や左を見る時
自分自身への信頼が揺らいでいる時、右や左を見ることになる。
ただ、そうして見た右や左の風景は、ほとんどのものが自分を信頼しきれずに右や左を見た人たちが作った景色であるということを忘れてはならない。
945.作業に適した時間帯
深夜や早朝は、人に関する煩いが少ない分作業に適した時間帯である。日中は、気を切り替えること自体に気力を消費してしまう。
しかし、深夜や早朝は、生き物としては不合理な時間帯となっている。
946.結びつけていたものが無くなった時
同じ学校や同じ職場という自分と相手を「結びつけていたもの」が無くなった途端に関係が切れるというはどこかしら虚しさを感じる。
音楽という結びつき、男女の仲という結びつき、それらが徐々に消えていった時、「結局私達はそれ無しでは結びつかなかったのか」というような気持ちが起こる。
それは致し方ないものであるのだろう。
ただやはり、どこかしらの虚しさは残る。
しかしその虚しさは、「それらが無くなってもまだ何かしらの関係があるということは、ひとつの奇跡として評価しても良いのではないか」という感想をもたらす。
947.責める相手
責める相手がいるだけまだマシである。
責める相手がいない中の苦しみよりはよほどに。
948.言葉や行動を選べずにいる者の苦悶
見ている側を辛くするもののうちの最たるものの一つは、言葉や行動を選べずにいる者が見せる苦悶した顔である。
949.リベンジ
なぜか同じような問題は度々起こる。
その度に原因を探して対処しようとしてしまう。
しかし本当の原因は「原因を探して対処しようとする」ということが原因である場合もある。
950.猫背
誰に見せるでもなく、猫背を直したい。
いや、猫背でも構わない。
猫背でも常に気持ちが軽いのであれば。
若き日はそんな事ばかり考えていた。
誰に見せるでもなく、ということならば、他人など全滅すればいいじゃないか。
そんな事も思った。
別に面白くとも楽しくともないもの。
ただの煩いで、喜びも束の間で、嫌でも変化するんだもの。
なんで変わるの?
なんであのままではいれないの?
なんでそうならなきゃいけないの?
そんな思いが猫背にした。
やっぱり猫背はやめておこう。
そんな思いが猫背にしてしまったのなら。
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