アフォリズム 651-660
- 651.コストと稼ぎ
- 652.リスクヘッジとしてのレンタル
- 653.代償としての夢
- 654.虚像としての夢と味方
- 655.咄嗟の言動
- 656.わがままな者が求めているもの
- 657.空想への逃避
- 658.自分自身への見誤り
- 659.押し返しきれない時
- 660.ある悩みからの卒業
651.コストと稼ぎ
事業規模の大きさによるメリットや融資による時短という理屈は理解できるが、まずは自分ひとりで人を使わず借り入れもせずにある程度稼げるようになるべきであると考える。
それができないと、無駄なものに囲まれ、従業員や金融機関のために働くような格好になってしまう。
652.リスクヘッジとしてのレンタル
お金は借りない方がいいにしても、物に関しては、「どうせいずれ買うなら」、「どうせ要るなら」などと思わずに借りられるものは借りて試してみる方がいい。
初めて買う物に対する考えは、「未経験者の予想」にしか過ぎない。どのようなものでも、人から借りるなり、短期的なレンタルを利用するなどして、実感を得てから判断した方がいい。
レンタル料がかかって、その後、実際に購入した場合、レンタル料が無駄だったと思うこともあるかもしれないが、「人生において不要な物を抱えるリスク」に比べれば、安い出費である。
653.代償としての夢
夢や目標の類には、本音の部分で葛藤があるものに対する代償として表現されているものがある。
ある相手への反抗が根底にあるものの、その相手に愛着がある場合にそれが起こりやすい。
654.虚像としての夢と味方
ある夢や目標を語ると、それに賛同してくれたり味方になってくれる人が現れる。ただ、それは自他ともに何かしらの肯定感のための数にしか過ぎないことが多い。また相手にとっては「稼ぎになるから」という場合もあるだろう。
味方を得て夢や目標を支えようとしている場合、それらは概ね虚像であり代償である。
655.咄嗟の言動
咄嗟の時の言動は、普段精神がどのようなもので満たされているかによって決まる。
「こうした時にはこのように考えこのように選び…」と、思っていても、無意識を大きく占めているものが表現される。
言葉によって制御しようと思っても、咄嗟の出来事が起こった時には間に合わない。
だからこそ、言葉や観念の想起によって最適な言動を心がけようと考える場合やは、貯金をするが如く、予め貯めておかなければならない。
656.わがままな者が求めているもの
わがままな者が本当に求めているものは、自分よりも強い者である。
自分の要求に応えてくれる者ではなく、自分が従いたくなるほどの強さを持った者を求めている。
657.空想への逃避
絶対的な強さに包まれたいという願いが叶わない場合、人は空想に逃げる。すなわち、周りの人間への期待が叶わない場合、宗教上の象徴にその思いを委ねやすい。
658.自分自身への見誤り
他人に強さを求めている時、自分自身の強さをあまりに安く見積もっている。つまり、自分自身の力を見誤っているということになる。
659.押し返しきれない時
図太い人間が圧力をかけてきた場合、それよりも少し強い圧力をかけ返す必要がある。
それが難しい場合、相手の圧力の方向を変化させるか、そうでなければ逃げることを選ぶというのが正しい。
660.ある悩みからの卒業
「この手の人間に、この手の現象に振り回されるってのにも飽きたな」
「ああ、この手の悩みで、この手の苦しみを得るのには飽きたな」
と思えば、その手の悩みから卒業するための知恵が降りてくる。
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