アフォリズム 641-650
- 641.取捨選択
- 642.そのまま利用できるものと加工が必要なもの
- 643.立ち直り
- 644.許さなければならないという脅迫
- 645.怒りの矛先の屈折
- 646.「いいかげんにしろ」の矛先
- 647.忍耐という虐待
- 648.ズレの修正
- 649.修正とイメージ
- 650.付き合いと煩い
641.取捨選択
様々な機械は、埃を取ることくらいはしてくれるが、物自体を置いておくか捨てるかという選択はしてくれない。
代わりに進んでくれることもあるが、どこに行くかという選択はしてくれない。
642.そのまま利用できるものと加工が必要なもの
世の素材は、そのまま利用できるものもあるが、大半のものは何かしらの加工が必要なものとなっている。
世の情報も、それと同じようなものである。
643.立ち直り
消極的なことを考えたり暗くなってしまうということは、いつでもどこでも起こりうることではあるが、問題はその意識状態からの立ち直りの早さである。
ふとした時に「うっかりしてたなぁ」と立ち直ることを強く推奨する。
644.許さなければならないという脅迫
聖典の類を字義的解釈すると、何でもかんでも相手を許さなければならないというような脅迫に見えてしまう。
645.怒りの矛先の屈折
相手に怒りを覚えてはならない、相手を許さなければならないとなると、怒りのエネルギーは概ね自分の方に向いてしまう。
つまり、ロクでもない相手を無理に許そうとすると、自責の念に駆られてしまう。そうでない場合は、社会や環境の方に向いてしまうだろう。
そこで立ち止まって考えるべきは、「この心の安穏」である。
「許せなくても構わない」と自らを許し、「さあ何者にも依存しないものになろう」と、歩みを進めるのが正しい。
646.「いいかげんにしろ」の矛先
「いいかげんにしろ!」という怒りの矛先は、言いたいことを言えなかったり、起こすべき行動を起こせない自分に向けるのが正しい。
647.忍耐という虐待
慢性的な忍耐というものは、自己に対する虐待である。
648.ズレの修正
何かがうまくいかない場合は、何かがズレているということになる。環境なり習慣なり思考方法なりを、少しずつでも修正していくと、ある時鍵穴が合うように物事が動き出す。
649.修正とイメージ
変化した先のイメージが広がらないと、修正の原動力は生まれにくい。
イメージが広がらない場合は、物や人物、景色などの物理的臨場感の高い実物に加え、言葉を利用すると良い。
650.付き合いと煩い
付き合う必要はない者と付き合うと、様々な煩いが増える。
煩いが増えることがわかっていながら、「付き合うと煩いが多い者」と付き合わせるものは何であろうか。
ただ独り歩むことを引き留めるものは何であろうか。
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