アフォリズム 41-50
- 41.作り出された不足
- 42.背筋の寒さ
- 43.案に困る時
- 44.優越感
- 45.宗教顔
- 46.学問の道
- 47.肩の力
- 48.義務感と責任
- 49.責任と思考
- 50.他人の影響
41.作り出された不足
「考え」による条件化が不足を生み出すというだけであり、本来は完全に満たされている。
焦燥感が消えた時にホッとするような感覚を例とするような、「何をやってもマイナスからゼロに戻るだけ」という構造は、それはそれであっても、曇が取れたというだけで安らぎに帰すということを示している。
42.背筋の寒さ
仮に心理テクニックを用いて自分を恣意的にコントロールしてこようとしてくる者がいたとしよう。
それが流派としてA派のものである場合、
「ふーん。Aねぇ」
と、つぶやけば相手は背筋がゾッとするはずである。
そんな具体的な事柄を知らなくても、何かしらの違和感を感じた時は、
「無理はしなくていいよ」
と言うだけで、おそらく何かは伝わり、相手は勝手に推測し、相手の背筋は凍るだろう。
43.案に困る時
ある程度膨大な量の投稿が配信済みとなっているということから過去を思い返せば、数年前のある日に「特に何も案が浮かばない」と思っていたことは錯覚だったことになる。
44.優越感
優越感は劣等感の裏返しである。そうした感情もそれを支える概念も本来は存在せず、仮想的に存在しているかのように知覚しているからこそ仮想の機能が生じる。
45.宗教顔
宗教の空間にいるものはどこかしら優越感を表情に忍ばせている。よって、すぐに見抜くことができる。
46.学問の道
若き日、「学問の道を歩むとその道に縛られ、いずれ閉塞感に苛まれ、ある時にはすべてが不要であったということに気づく」というような直感があった。それ故にその道を選ぶことはなかった。
47.肩の力
ひとまず肩の力を抜きなさいよ。
「解決してからだったらそうするよ」というような反論は認めない。
48.義務感と責任
義務感が辟易を生み、義務感の裏には責任や責任感というものがついているとは思うが、その責任は本当か?
49.責任と思考
責任に伴う思考が止んだ場合、目の前の現象が遊びになり、全力で楽しむことができる。
50.他人の影響
他人に影響されていたことに気づくと、影響から逃れ始めることになる。
他人からの影響を受けていたことに気づくと、そのきっかけとなった出来事を思い返し、その相手や自分に怒りが生じるかもしれないが、よくよく考えればそうした演劇を観せられたのと大差はなく、観る向きが変わればひとつの喜劇としてどんどん面白くなってくる。
そして、晴れやかな気持ちで次のように思うことになる。
「仮にもう一度目の前で同じことを言われたとした場合、きっと爆笑してしまうだろう」と。
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