アフォリズム 21-30
- 21.適役と肩書
- 22.大人による焼き直し
- 23.大人になってからでもできる
- 24.機能の客観視
- 25.観るべき対象
- 26.より良く生きる方法
- 27.関係により形成されるもの
- 28.尽くされることへの逆説的性質
- 29.いかに捉え、いかに感じるか
- 30.社会生活能力と思考力
21.適役と肩書
誰かが書いた原稿を読み上げる、誰かが調べた結果を紹介する、それならば俳優の方が適役ではないかね?
ああすまなかった、世間が欲しているのは君の肩書だったのか。
22.大人による焼き直し
子どもの気持ちで描かれたものを大人が焼き直すと見るに堪えないものとなる。
23.大人になってからでもできる
「大人になってからでもできる」と思われていることは、本質的な部分では大人になってからではできないようなものが多い。
ただ、それとは異なった形でそれ以上のものが訪れることも多い。
24.機能の客観視
それによって何を実現しているかという機能の面だけを抽出して客観視すれば、大して進歩はしていない。
25.観るべき対象
完璧と言ってもそれは「あるルールに則った」という意味での完璧であり、普遍性のあるものではない。
本来、観るべきはルールではなく理である。
26.より良く生きる方法
より良く生きる方法を身につけたところで、より良く生きてどうするのかという疑問は消えない。
その「より良く」というもの自体、思考による偏見ばかりであり、意図せずとも誤謬が多く含まれる。
27.関係により形成されるもの
関係性により形成されるものは、関係を断てば生じ得ないものとなる。
苦の消滅には、断てる関係と断て得ぬ関係を分別する能力が必要になる。
28.尽くされることへの逆説的性質
ある種の人間は、尽くされることに耐えられないという特性を持つ。
この逆説的性質を見逃すと、お互いが不幸になる。
29.いかに捉え、いかに感じるか
自然な感覚というものもあるにはあるが、たいていものは、「どう捉えるかによって、どう感じるか」といった程度の差というのが本当のところである。
30.社会生活能力と思考力
社会生活を営む能力は育まれたとしても、きちんとした思考をする能力が育まれていたかは別問題である。
公開日:2022.04.08
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