道徳的になるのは、道徳的であるからではない!

道徳に服従することは、君主に服従することと同じように、奴隷的でも、思い上がりでも、利己心でも、諦めでも、陰鬱な熱狂でも、無思慮でも、絶望の行為でも、ありうる。それ自体としては、それは道徳的なものではない。 曙光 97

つまりは校則に書いてあるからとか、上司にそう聞いたからという理由で「道徳」を守っているかのようなギムキョな言動は、道徳的なものではないということでしょう。奴隷的・思い上がり・利己心・諦め・陰鬱な熱狂・無思慮・絶望の行為、よくぞここまではっきり書いてくれたものだと少しニーチェに「ありがとう」を言いたくなりますね。

道徳的な行動を取るのは、必ずしもその人格が道徳的であるからではなく、その奥に別の動機を秘めている場合が結構あります。

責められないため、叩かれないためといったものから、単なる脳筋的な体育会系的風土に対する無思慮、そして「いい人だと思われてモテよう」という利己心や優越感まで、たくさんの別の動機があるわけです。

利己心と優越感

利己心というところが少し面白い表現だと思います。「私は道徳を守る良い子」という優越感でもあります。同時に無思慮だからこそ出来ることです。

「何も考えずに『目上の人が言っていること』を盲信し、自ら考えないまま、感じないままに許容している」ということが原因の一つです。

なお、こうした利己心を秘め優越感を隠す感じの奥には、奴隷道徳としてのルサンチマンがあるということをニーチェは度々指摘していたりします。

「仕方ない」という諦め

諦めに関しては、詐欺的な営業方法をしている割に、会社をやめられない、しかし自己説得の時に「仕事だから仕方ない」「生活のために仕方ない」と思う人のケースでしょう。

会社の「ルール」を守るものの、その枠組み以外のルールを守らない、というケースです。

自分が属している組織のローカルルールは守りつつも、社会全般に渡る倫理的なルールは守らない、とりわけ、不文律的なものについては組織のルールを優先するというような感じで「仕事だから仕方がない」と自己説得を行い諦めます。ということで道徳的ではありません。

しかし、胸を張っていられるようなことではないので、若干の鬱屈した精神を保持しています。

ではどうすれば胸を張って生きていられるのか、ということになりますが。

こうした場合は、自分の仕事風景を結婚式で流されても構わない、子供に動画を渡しても構わない、というような仕事ぶりをすれば解決できます。

立派そうに見える企業の不適切な勧誘

この世には立派そうに見える企業でもロクでもないことをやっていることがよくあります。不適切な勧誘はその良い例でしょう。

反社会的とされる人たちは、社会的に非難を受けつつ、ロクでもないことをしています。一方、立派そうに見える企業にいる中でロクでもないことをしている人たちは、社会的に避難されずにロクでもないことをしています。

「あの人はどこそこの有名企業にお勤めだそうよ」と、時に称賛すらされながら、「詐欺のような仕事」ではなく、「軽い詐欺」に該当するような仕事をしている人が意外とたくさんいます。

そのような仕事をしている人は、高齢者を騙している仕事風景を、結婚式で親戚一同に観てもらって、「こうやって頑張って稼いでこの人を幸せにします」と言ってみてください。

(銀行で不適切な勧誘を受けて契約した変額個人年金保険)(リンク先が消えたようです)

一流企業だ、金融機関だ、給与が高い、安定している、などとコンパで胸を張る前に、その仕事風景を一度公開してみてください。コンパで「こんな感じで仕事してて、だから給料がたくさんあるんですよ」と言ってみてください。そして、その仕事姿を結婚式で流してみましょう。

それに絶望したのなら、さっさとやめなさい。そんな事業はこの世になくていいものです。

金融商品とクーリングオフ

窓口申し込みはクーリングオフがききません。ただ、そんなお話をされる際に、全てボイスメモをとることです。大抵は重要事項の説明などをすっぽかしています。ですので、「クーリングオフ」はできませんが、各種業法違反で契約を無効にできます。

書類だけではまっとうな申し込みに見えて、「言った言わない」になったら不利ですが、ボイスがあれば、仮に裁判ではそんなに効力がなくても、課長、部長、支店長くらいは脅せます。

その場合、書類上の何かを不備扱いにして、契約の有効性をなくし、契約自体を無効にするでしょう。

クーリングオフは契約の解除的な性質ですが、無効にするというやり方もあります。それには正攻法でなくても構いません。

大事にすると出世に響きますからね。

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道徳的になるのは、道徳的であるからではない! 曙光 97

Category:曙光(ニーチェ) / 第二書

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