滑莧(すべりひゆ)は、スベリヒユ科スベリヒユ属の多年生植物。茎は赤紫色を帯びて夏に枝先に黄色の小さな花を咲かせるようです。山形県では「ひょう」、沖縄県では「念仏鉦(ニンブトゥカー)」と呼ばれるようです。花弁は5枚、萼は2枚、花柱は5つ。乾燥耐性があります。
滑莧(すべりひゆ)の自生環境は、道端や畑などで、地を這って分枝します。葉は長円形の多肉質で互生、ぬめりがあります(食べるとリンゴ酸の酸味もあるようです)。
黄色い小さな花は、朝の早い時間にしか咲かず、日中はしぼんでいるようです。蓋果(がいか)と呼ばれるふたのある果実は熟すと上部が取れ、黒いの種子が落ちます。スベリヒユも発芽率は良いようです。
この滑莧(すべりひゆ)も夏の七草です。
乾燥に耐えるスベリヒユ CAM型光合成
スベリヒユは、乾燥に強く炎天下でも大丈夫のようです。一つは葉が多肉質であることと、C4型光合成を行なうと同時に他の植物とは異なるCAMという光合成システムを持っている(CAM型光合成)からのようです。
通常の光合成では、日中、日のある時に気孔から二酸化炭素を取り込むため、同時に水分も逃げて萎れる原因になるようですが、CAM型光合成では、水分の蒸発が少ない夜間に気孔を開いて二酸化炭素をためておいて、日中は気孔を閉じて水分の蒸発を防ぎつつ光合成を行うというシステムをとっているようです。スベリヒユ以外では乾燥地帯のサボテンの仲間などが同様の光合成システムを持っているようです。
学名: Portulaca oleracea
公開日:2015.03.06
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