悪の瞬間

活潑な性格の人々が嘘をつくのは、ほんの一瞬のことでしかない。そのあと彼らは自分で自分を偽ってしまい、確信をもち、正しい。 曙光 390

嘘をつくのはもちろんですが、嘘をつかれる瞬間というのもなかなか嫌なものです。

その嘘の内容にもよりますが、だいたいは自分都合のスケベ心か身の保身くらいなもので、方便のような気づきのための嘘や「相手を混乱させないための嘘」というタイプのものではない嘘は許してはいけません。

嘘がどんな感じに嫌かというと、「なめている」という面がもっとも嫌なポイントではないでしょうか?

相手を軽視しているからこそつく嘘

結構前ですが、プログラム関連で「自分では操作していないのにエラーが出た」と言いながら、いろいろ確認してみると、ファイルの更新日時も変わっており、文字コードも変わっていたことから文字化けを起こしてエラーになっている、というケースがありました。

明らかに誰かがファイルを操作した痕跡が残っているのです。

で、

「あの、文字コード変わってますけど」

というと

「すいません」

と謝るのでした。

素人にはわからない面でも、プロには見える領域があり、バレるかもしれないということがわからないのでしょうか。バカですね。

嘘をつかれると原因究明に時間が取られる

で、最もタチが悪いのが、こうしたことを隠されるため原因がつかめなくなることです。

やってしまった操作の内容を伝えてもらえればすぐに修復できるものを、「自分は何もしていないのにおかしくなった」なんて言い張るものだから、原因究明の方に時間が取られるということなり、余計な費用もかさむということが理解できないのでしょうか。

相手のせいにして、自分の失敗をタダで対応させてやろう

ということは、こちらをなめているということです。

もちろんこういう時には無償対応してはいけません。

まあ男女問わずいますね。こういうタイプの人。

特徴は、先日からお伝えしている「甘え上手」の人です。

人にやらせるのが好きで、人にやってもらうのが好きですから、たまったものではありません。

親の金で高級車に乗って自慢しようとしたり、旦那の稼ぎでブランド物を買って友達に自慢しようというタイプの人は、たいてい嘘つきです。

以前は、「嘘だ」とわかっていても、露骨につっこむのも若干のストレスになるので、オブラートに包んでいましたが、今ではストレートに言うことにします。

そのほうがストレスもないですし、相手とのパワーバランスは一気にこちら優勢になりますから一石二鳥です。

「嘘だとわかっていても、つっこめないだろう?」

という悪意に満ちた人もいますから、嘘だとわかったら嘘だとツッコんだほうが良いに決まっています。

バレる嘘とバレにくい嘘

嘘を突き通すことは高度な知能が必要だと言われます。

だから幼い子供は嘘が下手だと言われますが、その理由は非常に単純で、すぐにバレる嘘は具体的なひとつの要素に対してだけ嘘をつくからすぐに矛盾が生まれ、バレにくい嘘は、そうした具体的な要素を統合した抽象度の高い地点から嘘を構築しているので矛盾が生まれにくいという点につきます。

そして、バレにくい嘘であっても、さらに抽象度の高い地点から物事を見渡せる人の前では、嘘だとバレます。

嘘を見抜く場合には、「つじつまが合わないこと」を見抜くのが手っ取り早いです。

で、「何月何日にどこどこに行った?」という行ったか行っていないかという質問に対して、バレる嘘をつく人は、その質問に対してだけ嘘をつきます。

で、バレにくい嘘をつく人は、「何月何日に、自分はどこどこで何をしていた」というストーリーすら作って、関連する追加質問にも対応できるように嘘の全体構造を瞬時に作り上げるのです。

でも根本的に嘘ですから、その1日のストーリーの中での整合性は作り上げることができるものの、その前後や動機などとの整合性やアリバイまではつじつまが合わないことがほとんどです。

「Aくんと遊びに行った」という嘘をついたとして、Aくんにアリバイ証明を頼んだとしても、「Aくんと遊びに行くための事前連絡」については、電話発信などの履歴の証拠がないというような点です。

知能が高度になると、そうしたことすら念頭に置いて、前後の証拠について矛盾が生じるような事柄は避けて嘘をつきます。

裁判官や検事、弁護士の方はもちろん、警察関係者の方ならこうしたことを見抜くプロです。プロ同士の戦いの際には推定無罪という事になっていますが、一般社会では疑わしいだけで十分に迫っていくことができます。

最終的には知能と知能の戦いになりますが、「浮気に関する嘘」くらいなら、色に酔って頭も働いていませんから論理に穴がたくさんあるはずです。

嘘をついてばかりいる人は、今一度、自分が東野圭吾氏ほどのレベルで展開を構築しているのか、自信の程をお聞かせください。

悪の瞬間 曙光 390

Category:曙光(ニーチェ) / 第四書

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