最近、なぜ「ハゲタカ」が好きなのかがわかったんです。
企業の買収が面白いからとか、一時期の自分とハゲタカの時の大森南朋氏がちょっと似てるとかそういう要素もあるのですが、多分そういうのではないんです。
おそらく「嘆いたり、『あわわ』となったり、とにかく頼りない二代目、三代目」を見て笑うのが好きなんです。悪い癖です。
西乃屋の宇崎竜童氏とかサンデートイズの小林正寛氏とかが好きですね。
「そういうタイプの人と深く接したことがあるのですか?」というくらいに迫真の演技ですね。監督の力量なのかもしれません。
根底にはマザコンへの嫌悪感とか、家族にだけ強気な人などへの嫌悪感があるんだと思います。
結局外の世界には恐怖を覚えているわりに、身内に対してだけ嘆いたり「何とかしろ」と脅したりするような感じがおそらくこの世で一番嫌いなんです。
そういうのは結構女の人にも多い気がします。
夫に対してだけ横暴で強気だったりとかね。
で、外面は良かったりするんですよ。
で、外面を保つために人のお金を使おうと思っているのですが、それが足りない、と。で、勝手に怒り出すんです。
あと、親を脅してお金を出させようとするような人ですね。
これは若い時に目立ちました。
親を脅して高級セダンを買わせてモテようとしてた人とかね。
数値はたとえですが、外の世界で10万しか稼げないのに、30万円持って返ってきてくれる人に何故か強気なんです。
子どもでお父さんに対してそのような態度を取っている人は、たいていお母さんに洗脳されていますね。
お母さんがお父さんの悪口を子どもにずっと言ってるとそうなったりします。
お金が足りないなら自分で稼いだらいいじゃないですか。
でもそれはせずに身内に「足りない」とだけ騒ぐんです。
ヒステリーを問題解決の成功法則としています。
家庭という社会の外側、お金が動いたりする空間にあまり出ていない人の不平不満を聞き続けると、身内にだけゴネるような人になります。
それで頼りない二代目三代目についてですが、別に二代目三代目だからと全ての人が頼りないわけではないんです。
逆に一代目だから立派だということもありません。毎日飲み歩いてちょっと稼いでる企業の犬のようにおこぼれを狙っているような人もいますから。
でも、一代目にはいないようなタイプが二代目三代目にはいるんです。
ある時、経営者の集まりに初参加された時、みんなが彼に話しかけました。
初参加ですから、学校で言うところの転校生のようなものです。
で、正式加入後、二回目に参加された時、誰も彼に話しかけなかったんです。
別に意図的に無視しているというわけではありません。
それぞれ仲のいい人がいて、「最近どうですか?」と、それぞれ塊になっていくじゃないですか、そういうのって。
で、その人はキレて帰ったんです。
「態度が180度違う」って言って帰っていったんです。
違いますよ。
自分から話しかけていかないと。いや体調が悪いとかそういうときはいいんですけど。
とにかく、社長が待ちの姿勢でどうするんですか?
と言っても通じないんです。
相手が自分を導くのが当たり前くらいに思っているんです。
狭い業界の三代目。言い方は悪いですが、それが世間知らずです。
そういうのってカンのいい人は、小学生の頃でも気づいています。
「自分が勇気を出して参加して、その時はみんな話しかけてくれたから期待したのに」
ってお前の勇気って何?
なんぼのもん?
なんぼのもんでもないから誰も興味がわかないのよ。
例えば就職活動してる学生とか、お前の何倍の勇気で挑んでんの?
してるから偉いとかでもないけどさ。
一人で独立起業した人ら、手探りで仕事を形にしていった人たちは、その何百倍の勇気で挑んだと思ってんの?
集まりに参加する程度で勇気って何?
肩書も自動で与えられて、で、誰にも話しかけることができなくて、で、勇気って何?
去るのはいいけど、黙って去れよ。
主催に文句言ってんじゃないよ(つまり僕が言われたわけではありません)。
勇気って何?
―
というような思いがあるから、ハゲタカが好きなんですね。
あと、「自分たちのいつものやり方」を押し付けてくるやつは二代目三代目が多いですね。
「手形で支払います」
って、それマクドナルドでも言うの?
何お前が決めてんの?
じゃあ金利もらうぜ。ということですね。
―
たいてい、変なところで偉そうに虚勢を張るか、それか黙っている人が多いですね。
誇れるものがあまりないのですから仕方ありません。
「乗り越えた人」はそういう虚勢やヒステリー感がありません。
ここでいう乗り越えたというのは、土台は親の会社でも、新しいやり方を試して、新しい角度から売上を作ったりした実績のある人です。それが誇りになっていますから。
つまり誇りはお金では買えないんです。