ホーソン効果(hawthorne effect)とは、特別な扱いを受けると、さらに効果を上げようとする傾向があること。かまってくれる人に恩返しをしようというような心理効果である。周りからの特別扱いや周りから関心が注がれることによる沈黙のピグマリオン効果とも言える。
自分だけが特別に優遇されたと感じた時、自分に関心が注がれたと感じる時、その特別扱いや関心に応えようと、より一層頑張ろうとするような心理効果がホーソン効果である。
元は労働環境を一時的に改善した時に作業能率が上がり、後に元に戻しても作業能率は落ちなかった、というホーソン実験が発端となってホーソン効果が発見された。
「特別扱い」を感じるのであれば効果を発揮する
ホーソン効果は特別に報奨されたというだけでなく、例えば自分だけが社長によく声をかけられるなどそういったことでも特別扱いの対象になります。特別扱いと言うだけでなく、「上司が関心を注いでくれた」という側面も持つ。
この部署だけ最新のOSを導入した、となれば、「やっぱ私たちは一目置かれているんだ」となって生産性などが向上するというようなことで、機械導入、環境改善といった沈黙のピグマリオン効果のようなものとなる。
ホーソン実験
一応元となったホーソン実験(名称はアメリカ・シカゴのウェスタン・エレクトリック社ホーソン工場から)では、照明の改善によって作業能率が上がり、それを元に戻しても効果は変わらなかったということに起因している。
ただ、実際に環境が改善されているため、この効果が心理的なものが全てかと言われればそうでもないと考えうる部分も残る(労働環境改善時に、作業能率に関連する神経が発達したとかね)。ただ、心の動きとしては十分にありえる話であると捉えられよう。
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「期待してるぞ!」と直接言われるというよりは、「期待されていなければこんな扱いは受けないな」という間接的心理効果である。
そんなことでベンチャー企業などでは綺麗なオフィスに転居したりします。これも見栄だけでなく一種のホーソン効果を狙っているのかもしれない。
でも、そんなこと考えずに、労働環境は改善していこう!
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