アフォリズム 891-900

アフォリズム 891-900

891.目的と手段

よく「手段が目的とならないように」というようなことが言われるが、時に手段が目的となっているかのように、猛烈に意識を向けるというのもいいのではないかと思う。そこに楽しみがあるのならば。

あまりにデータを根拠にすることは、ろくでもない観念を形成するばかりとなる。

悪人は罪悪感がない、という場合もあるが、それは極めて稀である。多くは罪悪感がないのではなく、罪悪感があっても構わないと思っているということになる。

かつてこのようなことが本当にあった、という記憶は本当だろうか？

おそらく本当だろう。

だがしかし、本当でなかったとしたらどうなるだろう？

本当でない方が、今、生きやすいのではないか？

ガイルのようにソルジャー化した腕もまた、一つの魅力である。

私的な感性を投影するということは構わないが、どうも何かしらの歪んだ思いが込められすぎているという場合がある。

芸術であれば、いかようにもあっても問題はないが、商品や店の作りなどにおいては、多少の検討が必要になる。

何者かになろうとする時、現状の自己に対する否定要素が含まれているのであればそれは避けたほうが良い。

体や気持ちの軽さが、意識の向きの正しさの目安となる。

怒りには、意識の上での期待によるもの、執著によるものの他、視点の誤りを示すものとして、本来の姿からの乖離を示す信号である場合がある。

あってないようなものに対する態度によって苦が生じるか生じないかが決まるというだけである。

ただ観察し、思考、判断をしないということが最良の態度となる。

公開日：2023.10.17
最終更新日：2024.02.22

by bossu