アフォリズム 681-690

アフォリズム 681-690

  • 681.能力の取捨選択
  • 682.その職業の人らしさ
  • 683.「あなたの前世を教えます」への反証
  • 684.無責任な同調
  • 685.大好きと我慢
  • 686.妨害業
  • 687.良書の効果
  • 688.覚える速度
  • 689.悲劇のヒーロー
  • 690.溢れ出すものを傍観する

681.能力の取捨選択

自分の能力として「あれもできる、これもできる」ということと、実際に要るかどうかは別問題である。

682.その職業の人らしさ

返ってくる返答で、「ああ商売人らしいなぁ」、「ああ職人らしいなぁ」、「ああ公務員らしいなぁ」というような感じがする。

その職業の人らしい考え方をしているなぁと思ったり、その職業をこなすにあたってその思考方法が最適なのだろうと思うだけで、その考えが相容れないものであっても特に構わない。

ただ、我が事としては採用しないという場合がほとんどである。

しかしながら、「そういう類の人はそういう考え方をする」という参考にはなっている。

683.「あなたの前世を教えます」への反証

カルト的にカルマ、つまり業のことが語られる場合、「前世で」といった言葉が出てくる。「あなたの前世を教えます」といったことでお金を取ろうとしたり、カルト空間に誘おうとする者たちもいる。

しかしながら、仮に輪廻転生と「業の引き継ぎ」を肯定して考えてみた場合であっても、「なぜ、前世に限定できるのか?」ということになる。

もし遡って考えるなら、心の生起から今に至るまでの全ての輪廻転生と業を考えなければならない。

そうなると、無限にも近い善い業と、無限にも近い悪い業が、それぞれ積み上がっていることになる。

また、前世のみを知ったところで、何の参考にもならないことになる。無限にも近い輪廻のうち、直前の一生を知ったところで、とてつもない数に対して「1」の経験の記憶を加えた程度になる。

さらに、前世など知らなくても、今引き継いでいる業は、今の現象に現れるということから、今現在の自分を捉えれば事足りる。

という論理構造を把握していると、「輪廻転生と業」を肯定しようと、否定しようと、「あなたの前世を教えます」には引っかからなくなるだろう。

684.無責任な同調

胡散臭い洗脳系コンサルの常套句は「やればいいじゃん」である。

まあどうせ君は責任を取らないからね。

本来、そんな掛け声くらいタダで誰でもかけられることを忘れるな。

685.大好きと我慢

相手のことが大好きで相手を思いやるのであれば、我慢ではなく知恵を使うというのが正しい。

686.妨害業

どうしても物事の進みを妨害するような業が働く時がある。

こうした妨害の業が現象化した際に、それを乗り越えるためのコツがいくつかある。

ひとつは、その時の反応である。

これは怒りによって別の悪業を生じさせず、また、妨害の業を継続させないことにつながる。

ひとつは、勢いによる貫通である。

妨害に挫けない意志を持ち、妨害によって、勢いが衰えることを防ぐことで、そのまま妨害業を突破することがある。

ひとつは、それ以外に自らを妨害する要素を廃棄したり整理することである。

玄関や通路、作業場の空間を広げるという一見関係なさそうなことが、妨害業を現象化させないことに繋がることがある。

687.良書の効果

長年読み続けられている良書は、多くの人が手に取っているにも関わらず、その内容を反映している者があまりに少ない。

その理由のひとつは、「買ったものの読んでいない」という場合はもちろんのこと、多くの人が一回しか読まないからである。

688.覚える速度

物事を覚えようとする時、読み上げながら書き写すと、ただ単に目で読むだけの場合と比べて格段に頭に残る。

また、カンニングのために、何かにこっそり要点を書き写そうとした時、書いた時点でその言葉は普段よりもよく記憶に残り、カンニングの必要がなくなることがある。

こうした特性は必要に応じて大いに利用すると良い。

689.悲劇のヒーロー

ボロボロの状態から立ち上がり、何度も倒れては立ち上がり、最終的に成り上がるというのは、よくあるストーリーの典型例である。

自分がボロボロになった時は、まさにその主人公になれる、ヒーローになれるということになる。

ヒロインということになると、「誰かが助けてくれる」という期待に意識が向くため、男女ともにヒーロー側を意識するに越したことはないだろう。

690.溢れ出すものを傍観する

落ち着いて外からの刺激を抑えると内側から膨大な情報が表面化してくる。

これに反応せずに傍観して情報を流していくと、あらゆる現象がクリアになっていくだろう。

慣れないうちは反応しても構わない。

そのうちただ単に流せるようになっていくだろう。

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Category:アフォリズム

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