たまに社団法人〇〇協会認定資格みたいなものを列挙している人がいます。
同様に「○○コンテスト優勝」とかいうのを飾っていたりします。
別に好きにしていただいてもいいのですが、一般社団法人というものはすぐに作れます。
登録免許税などを考えれば、株式会社を作るより安くで作れます。
じゃあ、箔をつけるため、もしくは資格認定ビジネスのために同業者が共同出資して設立していてもおかしくはありません。
もちろんしっかりしたものもありますが、たまによくわからないような資格を作って講義代や教科書代、テスト代で儲けています。
よくわからない資格を名刺に書いていたりする人を見つけたときは
「お客にされている人だ」
と思っておきましょう。
国家資格、有名資格でも勤め先の会社に求められていないもの、または業務独占でもないようなものは、持っていても仕方ないのです。
自分たちで盛り上がって下さるのは結構ですが、「カラーコーディネーター」「漢字能力検定」みたいなもので、あくまで趣味程度でしょう。
あれもたまに評価はされますが、あくまで仕事を経験していない人の業務能力を推定するためだったり、成績・実績以外の学力を図る目安で、ほかに目安がないからです。
そんなものは「実務経験」「仕事上での実績」の前では吹き飛んでしまうでしょう。
でも、そんなものより安物なのです。
こんなことは言うまでもないかもしれません。
「いっぱい資格を持っていて、なんとなくすごそう」で騙されるのは、社会人未経験者か、同じようなマインドの人くらいでしょう。
なお、一般社団法人は、現行の制度上であれば登録免許税6万円と公証人の定款認証費用5万円で設立することができます。
運営のコストとしては、赤字の場合でも法人住民税がかかるくらいで7万円です。
ということで、ペーパーカンパニーであれば、設立で初年度11万円、運営で次年度から年間7万円です。
おかしい目をしていた人
昔、友人の後輩の友人くらいの人が、マルチをやっていました。
聞いたことのないような会社だったので、おそらく小規模なのでしょう。
で、その人はかなり目が変でした。
面白かったので、色々と聞き出してみました。
そうするとその人は、おもむろに何かの賞状みたいなものを取り出して、目をうるうるさせだしたのです。
「○○様 あなたを当社の定めるディストリビューターとして認めます」
みたいなことが書いてありました。
「僕だって努力してるんです」
そんなことを言い出しました。
そうですか。もっと違うことにエネルギーを使いましょう。
努力
「努力」という言葉が出てしまったので、僕の自我はどうしてもこれに触れたくなります。
努力などしてはいけません。
様々な弊害があります。
最もわかりやすいのは、楽しく考えること、リラックスすることをやめてしまうことでしょうか。
パワーで押し切ろうとしてしまいます。
そして、一番危ないのは「努力を評価して欲しい」と思ってしまうことです。
そんなものを評価してくれるのは、優しい親御さんか、学校の先生くらいでしょう。
「努力なんて評価されるものではない、もし評価してくれたらそれはすごくありがたいこと」くらいに思わなくてはなりません。
台車理論
たとえば、重い荷物があるとしましょう。
これを100メートル先まで運ばなければなりません。
目の前に台車があります。
でも、努力好きはこれを使いません。
ハァハァ言いながら重い荷物を抱えて運ぶのです。
一方、努力嫌いは台車を使います。
スルーっとなんなら片手で持ってきます。
かかった労力、時間は当然に努力嫌いの方が少ないはずです。
で、努力好きは、「台車を借りると台車の底が減るので、重い荷物を持ってきました、評価してください」などといいます。
何してんの、君?
台車使えよ。
―
僕はこれを台車理論と呼んでいます。
台車を使わないのは勝手ですが、これが勤務中なら、その無駄な時間にも社長はお金を払わなければならないという事実を覚えていただきたいですね。
これはあくまでたとえですが、同じようなことをしている社会人の方も多いのではないでしょうか。
じゃあ結果が全てなのか?
一般的に結果というのは、仕事上での実績だったりします。
で、努力好きの方は、実績ばかりが全てではない、努力も評価すべきだ、といいます。
もう一度言いますが、「努力そのもの」を評価してくれるのは、優しい身内の方か、学校の先生くらいでしょう。
結果自体が失敗(成約してもらえなかった、など)であっても、「研究結果」として、某かの収穫があればそれは「有用な結果」です。
世の社長たちは、初めから実績としての結果が出るとは思っていません。
従業員のスキルが上がることに文字通り「投資」してくれているのです。
実績も上げられない人に、お金をあげているのに「褒めてください」などと言われた時の気持ちを考えましょう。
「何をあつかましいことを」
だいたいの人は優しいのでそこまで言いませんが、そういう気持ちも抑えてまで投資してくれています。
だから、勤め先がブラックでもなくて、まっとうな会社なら、「努力を評価して欲しい」などと思わずに、「お金までくれているのに、あんな言葉までかけてくれて、本当にありがたい」という姿勢でいったほうがいいと思います。
ただ、そういう「ありがたい」という気持ちを利用して、人をだます人もいるのでご注意を。
「評価して欲しい」そんな気持ちでいると
文字通り、資格ビジネスの餌食になったりします。
別に会社に勤めていなくても、餌食になります。
資格取得自体は、「この業界のことについてもっと知ろう」ということであり、その勉強した結果がお客さまにもっと良いサービスをもたらすことになるかもしれないので、いいことだとは思います。
「この資格を持つことによって、もっと上司に評価されたい、認めさせたい」という気持ちで勉強していると、苦しくなるだけかもしれません。
「そんなことはいいから実績残そうね」
の一言で終わりです。
あれだけの「苦しんだ努力」が一瞬で終わってしまいます。
「財務畑に行きたいので」と、そういう資格を取った場合、動機にもよりますが、その気持ちとその行動を無視することはないでしょう。
たとえ試験に落ちたとしても、その気持ちを無視することはありません。
恋愛でも仕事でも、外面ばっかり気にするより、「まごころ」が一番伝わるとおもいます。
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