アフォリズム 981-990
- 981.話の意味と苦痛
- 982.弱体化の要因
- 983.弱体化の回避
- 984.短文の弊害
- 985.やる気の浪費
- 986.鬼の覇気
- 987.三流にも満たない作品の演者
- 988.口臭の原因
- 989.ロック精神の半減
- 990.不足と充足、満足
981.話の意味と苦痛
男は意味のある話をし、女は話すことに意味がある、とすれば、男が意味のない話に耳を傾けるにも理由がある。
ほとんどは性的興奮か、金銭的利益か、その他社会関係性、自己顕示欲、自尊心の回復等、何かしらの自己都合に有益か、といったものだろう。その先に何かしらの益がないとすれば、「話すこと自体に意味がある者」の話を聞くことは苦痛になり得る。
982.弱体化の要因
人が弱る原因の一つは、微妙な命令のようなもの、要望のようなものを受け入れてしまうことにある。
983.弱体化の回避
極めて俗っぽい事柄で言えば、「食った」という言葉を「食べた」に直せと言われて、直していると弱るということである。
社会の場面場面ではその言葉の方が良いとしても、完全に矯正されるということは、弱る原因となる。
984.短文の弊害
短文に慣れていると、長文を読解することはもちろん、長文を書くことが苦痛になる。それに慣れると、思考の空間において何かを構築しようとしても、すぐに限界が来てしまうということになる。
985.やる気の浪費
常時接続が、細かくやる気と集中力を奪っていく。
短期的に頭は喜ぶが、大きな喜びを失う。
986.鬼の覇気
人生で一番覇気に溢れた日というのがある。
それは単に高校生の時、親友とともに「真夏の炎天下の中、シャベルで道に砂をまく仕事」を一日バイトで行った日のことである。
「おそらく豪鬼はこのような感じなのだろう」という空気感だった。
バイト終わりになると、常に「瞬獄殺モード」になっていた。
何かに負けそうな時、強気になれない時、そのエッセンスだけは取り入れることを推奨する。
987.三流にも満たない作品の演者
企業や組合の企画で宣伝用に撮影されたようなものに出演する者や楽曲を歌う者を見るたびに、「本当にこんなことがしたかったのだろうか?おそらくそうではないのだろう」と、少しばかり哀愁を感じてしまう。
988.口臭の原因
口臭の原因は口の中だと決めつけ、口内環境正常化を謳う者もいるが、たいていは便秘等の腸内環境の方に原因がある。もちろん、単に歯茎が腐っているという場合もある。
989.ロック精神の半減
高等教育は、その空間の性質上、ロック精神を半減させてしまう。
990.不足と充足、満足
充足、満足という表現自体が、不足が充たされる、不足が満たされる、欠けていたものが埋まる、という印象を与えてしまう。
しかし本来は、そうした構造ではなく単に「ある」というだけである。不足も充足も満足も、本来の状態を適切には表し得ない。
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