不可能にかけた、一瞬の緊張

日常少なからず「き、緊張するなぁ」という瞬間があると思いますが、そんな時は「自転車で走っていて目の前に段差があり、もうどうにもかわせないという時に、段差の衝撃を受け入れるような感じ」でやり過ごすことができるはずです。

そのような感じで、「次に起こりうること」を受け入れていた方が変な体制も取らずに済みますし、変な体制で突っ込んでコケて怪我をするということも防ぐことができます。

無駄な緊張というものは、「できること」と「できないこと」を区別したり、「結果的にどうなるのか」いうこと捉えるということなどが混乱によって見えなくなっているという感じで起こります。大げさに捉えてしまうという感じでもあります。

精神における言語思考的な領域と体感領域

そうした時は、精神の力で何とかしようとしてしまいますが、その精神自体の操作がうまくできないので困っている人も多いのではないでしょうか。

そんな時は、同じ精神と言っても、言語思考的な領域と、体感領域の違いを観て、「原因として合っている方の精神の領域」の方を操作しなければより一層緊張が暴走してしまいます。

いわば思考を用いて感情を落ち着かせようとするよりも、呼吸や体の中の意識の矛先の方に重点を置いたほうが正しいという感じです。

「〇〇だから」というような言語的説得によって落ち着かせるよりも、可能な限りの集中力をもって、目の前の現象を体感としてラベリングしていく方が混乱を解消していくことができます。

一番自然な状態

さて、肩の力を抜くとリラックスするというのは正しいですが、上がっている肩を力づくで下げるよりも、肩や頭に向いている意識を腹に下げるという方が理に適っています。

いわゆる臍下丹田のあたりに意識を持っていくという感じです。

「肩を下げるぞ!」と力むよりも、そちらに意識を向けて自然に肩の力が抜けるという感覚で肩を下げた方がリラックスできます。

変な力が入っている時、というのを想定してみましょう。

荷物の入ったスーパーの袋でも何でもいいのですが、軽く腕を曲げ気味で軽く持ち上げ気味だと変な力が入って腕は疲れてきます。

一番良いのは物理的にも一番自然な状態である、重いものは下に行くという感じです。そんな感じで捉えてみると、体を構成しているものの大半は水分であるため、物を持たなくても体の下の方で重みを感じているはずですが、画面を見て操作するとか、あれこれ心配事を考えている時などなど、頭に意識が上っていると重みの感覚すらバグってきます。そうした時に変な姿勢で変な緊張状態になるという感じです。

「骨で支えつつも、水がこんな感じで重力と均衡状態にあるはずがない」という感じで捉えると、力の入り方が自然になるというより、力を抜くことができます。

緊張イコール精神ということで、精神イコール意識と捉えてしまいがちですが、その意識の状態が物理空間では身体に表れるというのも当然です。

なので、「今の自分はおかしい」と思った時、体の緊張やコリを確認すると、どれくらいおかしいのかということが見えてきます。

自信がなさそうな膝の角度

姿勢と呼吸

そして、概ね緊張は反応として変な姿勢に表れてきますし、コリは酸欠から来ているので、姿勢と呼吸を整えていけば落ち着いていきます。酸素を吸うというより、二酸化炭素を吐き出すということを意識し長く吐ききる感じで、一呼吸ごとに意識の向き先を下腹に向かわせて行けばある程度の緊張はそれで事足ります。

仮に体中に重心が複数あると歩くことすらままならないように、意識の矛先が分散するよりも一点に集中していた方が、後は自然に最適な動きをするようになります。意識の上でも無意識がフルで活動してくれます。

本来はそうして「我が為す」というような自我意識がない状態が理想的ですが、そうなると日常生活において行動をすること自体が難しくなってしまったりもします。

ということなので、生活の上であれば、変に意識を分散させるよりも臍下丹田や臍下の一点と表現されるところに意識を向けておくのが理想的ということになりましょう。力まずにそこを自分の中心として意識を向けておくと自然と最適な状態となります。

なお、逆に横になると体重のかかり方も全体的になります。体自体は休まりますが、意識は散らかりやすくなり、意識的な暴走が生まれやすくなります。そうなると本来は休まるはずの体も緊張によって休まらなくなります。

そういうわけなので、緊張で眠れないという感じのときは、布団にこもらずに背筋が自然になるように座って、深く呼吸をしている方が楽です。

そんな感じなので、結跏趺坐や正座が推奨されているという感じになります。

緊張と弛緩から観る「今」のあり方

うつと酸欠と呼吸法

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