レミニセンス(reminiscence)とは、学習直後より一定時間経過後の方が学習成績が良くなる現象のこと。記憶の保持は時間経過とともに一般的に減少していくが、時に記憶直後よりもある時間を経過した方が再生がよい場合がある。レミニセンスはそうした「条件によっては一定時間が経ってからのほうが、記憶をより想起できる」現象のことを示す。
通常、記憶実験における記銘材料の再生や運動学習において、その学習の成績は、学習直後から時間の経過とともに低下するが、条件によっては、学習直後より一定時間を経過した後の方が成績がよい場合がある。こうした現象がレミニセンスである。
物事を覚えた直後は、それを邪魔するようなものも同時に覚えていたり、過去からの記憶が影響して混乱していることがあるが、一定時間経つとそれらがうまく取捨選択されて思い出しやすくなると考えられる。
レミニセンスには、有意味材料の記憶に関するバラード-ウィリアムズ現象と、無意味材料の記憶や運動に関するワード-ホブランド現象がある。
公開日:2018.10.22
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