韋駄天が一目散

以前どこかで触れていましたが、僕は文化系ながら太ももが異常に太く63センチほどあります。高校生の時には体育会系の人たちを差し置いて立ち幅跳びなどで学年一位でした(でも走るのは速くありません)。ということで陸上部やラグビー部などからよくスカウトを受けましたが、文化系なので全てお断りしました。

「フォームをキレイにしたらもっと速く走れるぞ」

などと体育教師に言われたりもしましたが、別に関心もありませんでした。中学生の時に保健のテストで85点を取ったのに成績が「2」だったことことから、体育は差別の塊だと思っていたからです(なお、学年平均点は50点弱でした。平均点の倍近く点数をとっても「2」をつけられ、平均点を大きく下回る体育会系の同級生が「5」をもらっていました)。

さて、僕の太ももの発達は○玉の影響とボーイスカウトによる山登りと「自分の部屋が三階、かつ、トイレが一階で頻尿」だったことに起因しています。また、同級生と自転車の旅をよくしていたことも要素としては考えられますが、努力してスクワットなどをしたことは一度もありません。

さて、人生で一番最初に本気で走ったときのことを未だに覚えています。

中学1年生の時、中学でできた友達の家に遊びに行った時です。彼の家には雑種の中型犬がいました。屋外に小屋があるような形で番犬としての役割を与えられているような犬です。

僕は小学一年生の時、学校の帰り道にて柴犬のような犬に襲われて靴を奪われて以来犬が苦手でした。

そんな苦手意識を持った僕に犬が近寄ってきたので心臓がバクバクでした。番犬なので気が強い犬です。

しかし、なんだかんだ言っても友人の家の犬なので「家の人が警戒していないということは仲間である」と判断されたのか、一応何の問題もなく接することができました。

で、友人にも小一の時のエピソードと共に「犬が苦手である」という旨を伝えていたので、オドオドする僕を見て彼はいきなり

「じゃあ苦手意識克服のために犬の散歩をしてみよう!」

などと言い出しました。

「よしやってやるぞ!」という気持ちでリードを持ち、出会ったばかりの番犬を連れて近所を散歩することになりました。

彼は家に残ったまま、僕と番犬とだけが散歩に行く感じです。

犬を散歩しているのか、犬に散歩されているのかわからないような状況のまま、近くの公園までたどり着きました。

犬に先導されながら歩いていたので少し息切れしており、公園の入口で少し休むことにしました。もちろんリードは持ったままです。

すると、少し目を離したスキに犬はその場で排泄を行いだしました。人糞さながらのデカさです。

しかし僕は何も持ち合わせていません。

そんな中、公園の向かい側の家の人がたまたま表に出ていて、

「あ!ちゃんと掃除していってや!」

と大声で声をかけてきました。

「あ、はい…」

などと言いながら、何も持ち合わせていない僕はパニックになりました。

何かを出すような素振りを見せながらやり過ごしていましたが、パニックは続いていました。

掃除をするだろうという予測が立ったのか、おじさんは他の方向を向きました。

その瞬間に僕は全力で走り出しました。

犬の足は僕よりも速く、犬が前に行くような形になりました。

おじさんは「あーーーー!」

と叫びました。

僕は、「おーい!ちょっと待ってくれよー!」と犬に向かって叫びながら猛ダッシュを続けました。

「掃除してってやーーーーー!」

と遠くから聞こえましたが、脇目も振らず猛ダッシュを続けました。

いくつかの角を曲がり、走り続け、もうおじさんの声も聞こえないほどに離れた場所にまでたどり着きました。

「頼むわ―…」

などと犬に向かってつぶやいていましたが、舌を出してハアハア言いながら終始嬉しそうな犬を見て、何だか犬に対する苦手意識も無くなったような気がしました。

そのまま友人宅に帰り、友人に説教をすることにしました。

「聞いてないぞ!」

「すまんすまん(笑)」

「人糞並やんけ!」

「wwwwwwwwwwwwwwwww」

という感じになりました。

僕がおじさんに捕まると面倒になりそうなのでということで、後で彼の家族が掃除をしに行ったようですが、それが本当かどうかはわかりません。


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