タグ別アーカイブ: 社会

社会全般について

法の履行

本来的に罰則規定のない努力義務規定というものは、民事的な賠償問題に発展した時に加味されるようなもので、特に「白い靴下しか履いてはいけない」というような義務教育の「校則」というものは、何の拘束力もないようなことです。 学校教育においては、一応相談室に呼び出して、拘束し、指導することが「正当」になる根拠として置かれていますが、その「校則」自体の正当性はどこにもありません。 私立の学校なら、私立の学校法人が教育というサービスを提供するにあたり、その利用規約として定めている、というようなこともまかり通りますが、公立の中学校

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倫理と愚化

風習とは、利益になるあるいは害になると思われるものについての、昔の人間の経験を代表する。 ― しかし風習のための感情(倫理)は、ある経験そのものに関係しないで、風習の古さ、神聖さ、明白さに関係する。そしてこれによってその感情は、人が新しい経験を重ね、風習を修正することに反対の働きをする。 ― 倫理は人を愚化する。 曙光 19 株式会社は利潤の追求を目指しますが、利潤が最大化するように働かせるために組織化し、階層化したりします。 その組織化・階層化の最大の目的はあちらこちらで個性を出されるより、ある安定的な手法、明確

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文明の最初の命題

野蛮な民族にあっては、その意図するところが要するに風習であるように思われる一種の風習がある。 綿密すぎる、そして根本において余計な規定がある。 曙光 16 序 余計な規定はこの世の中にたくさんあります。 「それがみんなのためになる」とか、「地球温暖化防止のため」など、なんでも理由をつければ相手は従うだろう、というようなもので、自分の都合だということは隠しながらそれが文明だと主張し、相手への服従の強制とは表立っては言いません。 この風習、文明、そして余計な規定を作る側も問題ですが、それよりも問題なのは、そういうものの

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風習の倫理の概念

倫理とは、いかなる種類の風習であるにせよ、風習に対する服従より何ものでもない―。 風習とはしかし行為と評価の慣習的な方式である。慣習の命令が全くない事物には、倫理も全くない。 曙光 9 一部抜粋 さて、風習とはいったいどのようなものでしょうか。 「風習とは、行為と評価の慣習的な方式である」という感じでニーチェは語っていますが、まあたいていは各地域、土地ごとの文化的な風俗習慣を略して風習と呼んでいます。まあいわゆる「ならわし」ですね。 風習という言葉 風習という言葉は、よく「文化・風習」というふうにワンセットで語られ

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奇術師とその反対

マジシャンの方は、複雑な因果律を単純な因果かのように見せ、学問は単純な因果律を複雑なように見せて単純な因果律を放棄させる。 ニーチェはそのようなことを言いましたが、これはアイツの特性でもあり、また単純に大学の授業のことを言っています。 ということで簡単なことを難しくし、単純な因果律を放棄してしまうということについて触れていきましょう。 単純な因果律を放棄してしまう 「学問は単純な因果律を複雑なように見せて単純な因果律を放棄させる」 最もわかりやすいのが経済学かもしれません。すごく簡単なことをわざわざなんとか曲線、な

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学者の偏見

ある研究が始まり、そのことは研究し尽くされている、ということは正しい意見ではありますが、昔より今の方がその分野への理解は進んでいるというのは全く誤謬で、さまざまな方法論的なジャンルやデータはたくさん膨らんでいったとしても、それは表現が変わっていっただけで一切進歩していない場合もあります。 さらにはそれどころか、元々は純度が高かったものが、「あるランクまでは学ぶ」ということをしていった結果、余計な不純物が混じって、結果の表現がおかしなものへと変化していくのが普通でしょう。 名言、格言の解釈 これは、よくある「名言集」

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つけ加えられた合理性

事物はそれが人に観察された時に解釈が生まれ、人に観察されるにつれて、「法則性」が発見され、他人に指し示しうるものとして扱われ始めます。 今その場で起こる現象の解釈が、もし誰かから教わった「法則性」というものの影響を受けないのならば、その場で起こる感情は、純粋なものになります。 一見合理的な行動も、それによって得れうる結果についての合理性が正しくても、その結果を欲し、「行動すること自体」は合理的なのでしょうか。もしかしたら「他人につけ加えられた合理性」なのかもしれません。 「家族にもすすめられないものを他人様に売るな

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保証期間は1年です

たいていの家電などはメーカー保証が1年になっています。 この「保証期間1年」というものに関してトラブルがありました。 昔学校で習ったのですが、隠れた瑕疵(欠陥)については、変に販売店保証などをつけると、瑕疵担保責任の特約になって「知ってから1年」ではなく、契約時に設定した期間に限定されてしまうというようなことを聞きました。 参考までに瑕疵担保責任について 瑕疵担保責任 第570条 売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第566条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。 第566条 略 前二項の

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飯に行く

中学生の頃からでしょうか、昔から「今度、飯でも」という言葉には違和感を感じていました。 何かと「飯にでも」という言葉が使われますが、まず前提として食事自体はなるべく一人がいいと思っていたりもします。 それはさておき、社交の場においては、どうしても「まあまた今度、飯でも」というような言葉が使われたりします。それで、その「今度」があった試しは無いとは言いませんがほとんどありません。 そういえば幻冬舎の見城さんとサイバーエージェントの藤田さんの本にもそんなことが書いてありました。 行く気がないのに、今度、飯でもと誘うな

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友達申請とお知らせ

「人脈を広げたく友達申請をさせていただきました。よろしければよろしくお願いいたします」 SNSはほとんど触りませんが、こういった類のメッセージがよく送られてきます。月に数件でしょうか。それどころか社長同士の集まりに行ったりすると、その名簿を見て検索してただ友達申請してくる人もいます。 名刺交換すらしていないのに友達申請をしてくるという感じですが、どういった神経をしているのでしょうか。 いずれもロクでもない人なのは明確なのですが、こんなもので「友達」になって、人脈なのでしょうか。それにたいていどころか、そうした友達申

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本とマンガ

親戚に究極なギムキョな人がいるのですが、確か二十歳頃に「マンガはよくない」というようなことを言われたことがあります。その頃は毎日のように本を読んでいましたが、マンガが良くないと思ったことは一度もありません。むしろ本よりも表現が多彩なのでよい表現方法だと思います。公式的なものを示す場合には「無駄が多い」ということになりそうですが、日本の都道府県を覚えるには本を読むよりも桃鉄をしたほうが確実に覚えられるように、それを経験していない人にはわからない世界があるのでしょう。 マンガへの印象 思い返してみても、嫌いな本はありま

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おもんなさの加速

何度も繰り返していますが、この世にはおもんないグループというものがあります。もちろん検索経由の方はわかりませんが、ひとまずはこのサイトの常連さんではないことは確かです。 みなさんが、たとえばiPhoneの新機種が出るたびに有給をとって「バブルの父」と「ゆとりの息子」で発売2週間前に東京に出てきて並ぶような類の方ではないことは知っています。また、みなさんが、そんな方に差し入れをもっていくような類の方ではないということは以前から気づいています。 それはいつの時代でもあったものですが、インターネットの普及によりその露出が

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ほめる

「人を褒めよう」ということが囁かれ、それがだいぶ蔓延してきました。「ほめる」という行為がレイトマジョリティにも浸透してきたということですが、かなり気持ち悪くなってきています。 それは保険屋のような胡散臭い営業系がやたらと研修名目で「なるべくたくさん褒めよう」などと布教しているからですが、褒められる側で繊細な人はかなり嫌がっているようですね。 「ほめる」という策略 「褒めるといいんですよ」 「どうせなら歯の浮くようなお世辞がいいんですよ」 なんてな感じで吹聴されていますが、彼らのそれは裏を返せばそれは「ほめること」で

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面接

先日、事業拡大のために面接ばかりしている社長仲間とお話していたのですが、勤め人の頃のバイトの面接を合わせると千人くらいは面接してきたそうです。 大きい会社の人事部も広く浅くは面接するでしょうが、社長の最終面接といえども大企業ならトップはコロコロ変わります。意外と中小零細の社長の方が面接をこなしているのかもしれませんね。そんな数の面接はあまりできない経験どころか、僕はそんなに面接をしたこともされたこともありません。 一方、大学生ともお話してきました。資格を取るのはいいけど、面接時に「なぜその資格を取りましたか?」とい

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お金を貸す人借りる人

今までお金を借りたことといえば、十代の時に単車を買うときにおばあちゃんから借りたくらいでしょうか。一方、今まで生きてきて、たくさんの人がお金を借りようとやってきました。 私的にお金を借りに来られると面倒です。そんな人にお金を貸したところでお金を借りる人は貸す側の人ことなど何とも思っていません。「今すぐにお金を借りる方法はないだろうか?」とか「簡単にお金を借りるにはどうすればいいのだろうか?」ということばかり考えている人、そしてそうした人たちにお金を無心される側の人たち、そんな、お金を貸す人やお金を借りる人について見

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文化的

文化、文化的というと、様々な定義がありそうです。 ウィキに載っていたモノで言えば ハイカルチャーのように洗練されたもの 象徴的な思考や学習による信念やふるまいのパターン ある社会組織に共有されている価値観 上記のものは一切本質的ではないと思っています。説明になっているようないないような定義もあれば、半分くらいしかかすっていないような定義ですね。 「ハイカルチャーのように洗練されたもの」というのは、「高次の文化のように洗練されたもの」ということで、定義の中に単語が入っているため、説明になっていません。 エドワード・タ

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タイヤの細いチャリとロハスな人

おそらく昔に比べてかなり安価になったのでしょうか、ウェーイの矛先としてタイヤの細いチャリンコが街にたくさん現れるようになりました。 また、SNSが普及した影響からか、「ロハスな人」に生活スタイルを語られたり見せつけられることも多くなりました。 ということでタイヤの細いチャリとロハスな人についてでも書いていきましょう。 タイヤの細いチャリ 最近よくタイヤの細いチャリンコを見かけます。昔から土日の周山街道などではよく見かけましたが、彼らは本気なので別に微笑ましいだけなのですが、最近街中で見かけるそれは、非常に危険で、素

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じゃまくさいが正しい 改

じゃまくさいが正しいということで、未だに改善されない「無駄な書類」や「服のタグと紐」、そして「礼儀と返事」などについて、さらに「じゃまくさいを利用する」というようなことについて触れていきましょう。 言い訳づくりや礼儀のための無駄な書類 豊かな国のはずなのに、未だに長時間労働が当たり前になっているにはいくつかの理由があるとは思いますが、その中でもかなりのムダがあります。それは無駄な書類です。 たいていは上司がそのまた上司に言い訳するために作成したり、「こんなに簡略化するなんて失礼だ」という思想が無駄な紙の消費を促して

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そこじゃない! 改

細かなところばかり気になって、大きく間違っている人がいます。他人が意見しても気がつかないし、無根拠な自信から逆ギレすることも。それを世間では「トンチンカン」と、呼びます。空気が読めない以前の問題です。 若者の若者たる所以はそのトンチンカンにありますが、いい歳をこいてもそれが治らない人もいます。地位や名誉や金のことで、常時威張りたいと願ってるバカです。 大昔の勤め先で、定年前のおじさんが「わしにはわしのやり方がある」といって、非常に効率の悪い仕事のこなし方をしていました。実に平均の半分程度の実績でしょう。大きく間違う

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本当に好き? 改

じつはこの世の中は好き・嫌いで判断できないグレーゾーン”好きじゃないけど嫌いでもない”ものが大半を占めています。 大好きなあの曲も、あの食べ物も連続百回ならやはりどんどん嫌になってくるでしょう。そうなると好きでも嫌いでもない極めて中庸なものが一番安定的に必要であることに気づきます。 癖のあるものほど刺激的で一時的にはすごく興奮するものですが、それが連続すると嫌になってきます。そうなるとクセのない「水」などが一番だということに気づきます。 そんなに好きでもないグレーゾーンのもの ともすれば興奮を求めて、興奮を買うため

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カッコイイって何 改

紳士的な振る舞いはカッコイイこととされていますが、「カッコイイ」を意識しなくなると、素直に感情を味わうことができます。 たまに歩道を自転車で走ると、年寄りが「ここは自転車は通れないことになっとるんですわ」と、道を譲らないことがあります。 チリンチリン鳴らしても、意図的に無視しているふりをして、挙句そんなセリフを吐いてきます。 「そんなんはええから、はよのいて」 というと「ここは歩道で、自転車は車道なんですわ」と言ってきます。 「公務員みたいなことほざくなボケ!」 と言ってあげましょう。 他人の決めたルールを意図的に

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メソメソ男子 改

純粋に悲しいだけならすぐに泣けるものですが、「虚しい」「寒い」が入り混じることがたまにあります。 そういう時は泣きたくても涙も出ず、なかなか気持ちが悪く、またなかなかすぐには感情が消えてくれない時もあります。 一時期、全く泣かないような頃がありましたが、「もしかしたら感性が鈍っているのではないか」と、無駄に不安になった時もあります。 僕はたまには「泣きたい!」と思う時があります。悲しいからでも辛いからでもなく、なにか奥底でくすぶっているような感情があるような気がするからです。 頑張っている姿と虚しさが組み合わさった

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プレシャス・プレイ 改

安定的なものより、偶発性のあるものの方が刺激的で興奮するというのはかなりわかりやすい話です。 ギャンブルやガチャなどが典型です。 また、「○○エディション」たるいい文句で、希少性を大々的にアピールして人を惹きつけようとする戦術もあります。 ものとしてはほとんど同じなのに、なぜか価格が1.2倍でも気にならないという馬鹿げた話ですが、なぜかこれに飛びついてしまう習性があります。 猫も杓子も「限定」を乱発 最近では猫も杓子も「限定」を乱発するので、それほど効果はなくなってきましたが、やはりある程度姿形を変形させて「限定」

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主役降板 改

あくまで印象ですが、認識できる世界が自分中心というか自分を通してだけなのだから、即時的に五感で感じる目の前に広がる世界に意識を向ければいいのに、どうしてかそれ以外の「もっと広いであろう世界」に気が向いてしまいます。 自分が経験したい種類を選ぶインスピレーションになればいいのですが、殆どの場合悶々とするだけです。 「主役」 実際に主役的な位置づけにたった人はもしかしたらこんな経験があるかもしれません。 「なんだこれだけか」 そして、主役でいることを自尊心の主軸にしていた人は、自分が主役ではなくなった時に精神がおかしく

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のんきになるための一歩 改

のんきやマイペースは勘違いされやすい単語です。 ぼーっとしている、のろま、などの印象を受けやすいですが、どちらも才能だと思っています。 社会ではスピードが重要視されます。 それを否定はしませんが、本当のペースを知っておいたほうがいいのではないのでしょうか。 マイペース 社会でスピードが重要視されるのは当然のことです。 生産効率性を考えれば当然ですし、同じ利益なら費やした時間が少ないほうがもちろんいいでしょう。 それに、人件費というものは基本的に時間で割ることができます。 一時間あたりの単価に対して、以下に生産性を高

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