世の中には平気で遅刻したり、残業代や取引代金を支払わなかったりする人がたまにいます。僕としては信じられませんが、いくら世の中が変化していこうが、未だにそうした人たちがいるようで、その様子が耳に入ってきます。
それら人たちのその行為は、要約して言うならば「その時間を無かったものとして扱う」ということです。
約束の時間にこないということは、その時間に来ていた人たちの待ち時間というものをまるで無かったかのように扱っているということになりますし、残業代を支払わないということは、働いた人の時間、働いていた時間を無かったものとして扱っています。
取引代金を支払わないということは、相手が為してくれた何かに対する時間、相手が使ってくれた時間や労力、その人が動いたという歴史を無かったものとして扱っているということになります。
奴隷制度のように人を物として扱うというような極端なものではないにしろ、人の時間、人の労力、人の思い、人の歴史や機会を何とも思っていない人もいるので困りものです。
平気で勝手に先に行く人
先日、信じられないことが起こりました。
某会合の会場がホテルだったので、駅から送迎バスを出してくれるということになり、僕は知人と一緒にその送迎バスを予約して、電車で向かいました。
現地につくと、送迎バスが来ていません。
「おかしいなぁ」
と思って、知人と首を傾げていると、知人がホテルに電話をしてくれました。
すると、もう送迎バスはホテルに到着しているというのです。
「は?」
ということになりましたが、よくよく聞いてみると、もう一人の知人もその送迎バスに乗る予定をしていて、計三名で送迎バスに乗り込む予定だったという感じでした。
しかし僕は予約時間の少し前に駅に到着していたにも関わらず、既に送迎バスは出発していました。
蓋を開けてみると、もうひとりの方の知人が一人で勝手に出発したと言う感じでした。
何でも僕たちとは逆方向の電車で来たようで、当然に到着時間には差があります。
それで、少し早くバスに乗り込んでいたということのようでした。
それはそれでいいですが、なぜ予約時間まで待てないのでしょうか?
送迎バスを予約をしたのは、僕と一緒だった方の知人であり、三名で予約していたと言う感じでした。
なぜ、予約時間前に出発するのでしょうか?
理解ができません。
送迎バスの人も、三名で予約を受けていて、しかも予約時間を経過しているわけでもないのに何故出発できるのでしょうか?
理解ができません。
すぐに一緒にいた知人がホテルに電話をしてくれましたが、寒空の中、野外で15分程度待たされることになりました。
その15分の間、僕のアドレナリンは爆発していました。
そして送迎バスが到着しました。
「カーン」とゴングが鳴ります。
あとは想像にお任せいたします。
送迎バスがホテルに到着しました。
「支配人を呼んでください」
「カーン」とゴングが鳴ります。
あとは想像にお任せいたします。
会場を進み、先に行った「もうひとりの知人」の顔が見えました。
「カーン」とゴングが鳴ります。
あとは想像にお任せいたします。
一緒に寒空の中送迎バスを待ってくれていた知人は、終始震えていました。
「仕方がない」ということは、本当に「仕方」がないということ
まあそんなこんなで、僕は昔から「その時間を無かったものとして扱う人たち」を許すことはありません。
「ごめん風呂に入ってた」などと言いながら、平気で遅刻したりする人などについては、付き合うことすらしませんし、仕事上でも取引をお断りしています。
そういうわけで、付き合いがないので、身近にそういう人はいません。
ただ、何かしらの集まりなどにおいては、嫌でも多種多様な人がいるので稀にそういう人にあたってしまうことがあります。
僕としては人生で今までに誰かにキレられたことはないのか、と思ってしまいますが、キレられたとしても平気なのでしょう。
別にそれはその人の生き方なので好きにしてもらっていいですが、これに関しても自己責任ですので、何かを失ったとしても、それについて「おかしい。理解できない」などとは言わせません。
いくら注意していても、急なアクシデントによって遅刻してしまうリスクは常にあります。だから、遅れたからといってその状況自体について無条件に怒るわけではありません。
「仕方がない」ということは、本当に「仕方」がないということであり、仕方があったのなら、それを為さなかったというところには責任が生じるはずです。
もちろん回避可能性や比較衡量的な側面、労力や金銭的な合理性なども検討材料には入りますが、基本的に「方法があったのにそれを行わなかった」という分だけは、少なくとも責任が生じるということです。
過去の投資を無視する人たち
その時間を無かったものとして扱う人たちとして、「過去の投資を無視する人たち」についてでも触れておきましょう。
まあ当然といえば当然なのですが、例えば弁護士さんに法律相談をして、すぐに簡単な回答が来たとしましょう。
その答えが1分で導き出され、1分で語られたことであっても、その答えは、膨大な時間と労力、そして金銭の投資があってこそという感じになります。
同様に、パソコンの設定か何かで、何かチェックボックスを入れるか入れないかだけで解決するような事があったとしましょう。
答えを知った人としては、ある設定画面を開いて、チェックボックスにチェックを入れるという簡単な動作なのだから、それには価値がなく、「お金を請求されるなんてとんでもない」なんてなことを考える人達もいます。
しかし、いずれのケースにしても、結果簡単に語り、簡単に操作されたことであっても、何をどうすればいいのかを知っていること自体の方に価値があり、実際の動作・労力にのみ価値があるなどと考えるのは「時給いくらのアルバイト感覚」です。
しかしながら、その答えを導き出すスキルやナレッジを獲得するにあたって、膨大な投資がなされています。
表面上の作業だけを見て、裏にあった時間を無視するのはおかしいはずです。
もちろんその答えの希少価値によって金銭的価値は変動しますし、役に立たない知識を語られるだけでお金を取られるというのも変ですが、時給いくらの感覚が強い人達は、意図してか意図せずかはわかりませんが「その時間を無かったものとして扱う人たち」として、「過去の投資を無視する人たち」になってしまっていたりします。
まあそんな感じで「どこをどうすればいいか?」という一番重要なことを「タダで聞き出してやろう」という人も結構います。
そんな人は、「その時間を無かったものとして扱う人たち」なので、まともに相手しないほうがいいはずです。
「助けてあげよう」などという気を起こし、わざわざ相手にしたところで、「タダで聞き出してやろう」という邪念が増すだけです。その観念が強化されると、手当たり次第いろいろな人の時間を無かったものにするような人になってしまいます。
だから相手にしないことこそが正しいという事も考えられるのです。
「楽しみに来ているのに、そういう細かいことを言われると気分が台無しになる」とか「仕事や遊びの局面で、最高のパフォーマンスを出したい」などと言いながら相手の時間を奪う人がいます。そんな感じで、自分のことだけを考え、平気で遅刻をする人がいます。何時間も平気で遅刻するという習慣のまま、いままでトラブルなどは無かったのか、だれも教育はしなかったのかという点が疑問ですが、そんな「3時間遅刻してきた人」との思い出について。
世の中には多種多様な人がいるため、「平気で勝手に先に行く人」のように想定外のレベルで「雑な人の驚くほど雑な行動」を垣間見ることがあります。
なぜその人が今まで生きてこれたのかが不思議に思えるほどの雑さです。雑な人は、「繊細な人としては理解不能レベル」の「驚くほど雑な行動」をすることがよくあります。
最終更新日:
この記事を書き公表してくださって、ありがとうございます。他の記事も読ませていただいておりますが、多くを学ばさせていただいております。そのような記事を書くのに時間を使ってくださったことに感謝しております。
コメントどうもありがとうございます。
引き続きご愛読くださいませ。
こんばんは!
実話です。自分は農作物を作る仕事をしていますが、以前近所の男にお米を1袋欲しいと言われ、その家に配達し留守だったので品物と請求書を置いてきました。そして「お金は今度払うね」と連絡がきたのですが、実際に支払われたのは何と2年後でした…… ちなみに代金は8000円です。
何故2年後だったかとゆうとまたお米欲しいと言ってきたからです。 「前回の代金貰ってないから売れないんだけど」と言ったら前回分と今回分を持ってきましたが、謝罪は一切なし。bossuさんならここでカーンとゴングでしょう。 何時までも支払われないことにもちろん憤りはありましたが、家の者が「ほっとけ、持ってくるまで待っててみろ!」と言われ静観していたからでした。
更に1年後、また欲しいと来て承諾はしましたが、その時は収穫し、製品にして配達出来るのが2か月先でした。そのお米ももち米で年末にお餅を作るのに使うので年末まで期間はたっぷりとあります。
しばらくして「頼んだお米どうなってんの?」 「まだ収穫出来てないからもう少し先になるんだよ」 「なかなか持ってこないから忘れてると思ってた」
bossuさんならここでゴングでしょうね~
案の定配達したら、「お金はまた払うね」といって次の日に用事で本人に会っても支払いはありませんでしたね。
こういった人の労力を無かったことにする人たちはこの記事を読んで、「もう一生馬鹿にしてやろう」と決意しました。今回も長文失礼致しました。
コメントどうもありがとうございます。
相手の中では「反省する動機」というものがないので、そういう人の態度を変化させることはなかなかできません。
特に大人である場合は、今までその態度で何とか生きてこれているので、多少のトラブルがあっても反省する動機が生まれることはほとんどありません。
相手の変化を求めるよりも、そうした人用の契約形態を定めておくと特にストレスは起こらなくなります。
「先払い」というのも一つの方法ですね。
きちんとしている人としては尊厳を軽視されたと感じてしまいますが、言ったことや支払いを悪気なく本当に忘れる人がいるので、そういう部類の人もいるということを念頭に置いて自分や周りにストレスを掛けないように「仕組み」を作り出すというのが良いと思います。
基本的には関わらないというのが一番ですが、そうした客層が来ないような高品質・高価格のサービスにしたりするというのも方法の一つです。