コスチューム効果とは、着ている服装が持つイメージ・期待に合わせて意識が変化するという効果であり、それが集団になるとユニフォーム効果として、さらに仲間意識ができたりするというような心理効果が現れる。
着ている服装の色彩的な心理効果も影響はあるが、大きく影響するのは「社会的な期待」であり、職業に応じた「制服」であれば、その制服を着用する職業人が社会に求められているであろう「あるべき姿」に合わせて行動を取ろうとするような効果である。
単体であれば「コスチューム効果」と表現するほうが良いかもしれないが、集団で制服を着て行動を取る場合は、同じ服装をしている者同士の連帯感が生まれ、仲間意識から逸脱行為を防ぐという心理効果が付加されるので「ユニフォーム効果」と表現してもよいだろう。
コスチュームによって気分が変わるということで、それを趣味にしている人達もいるが、そうした趣味を繰り返すごとにコスチュームを装着している時の人格が別で出来上がってくる。そうした感じを目的として、労働者を自分の都合の良いように使おうとする人達に会っては制服制度を導入したりする。
コスチュームによって変わる気分
コスチュームとは単純に衣装、特有の服装という感じになるので、そのコスチュームに持つ観念に沿った人格に意識が偏るということが起こります。それがコスチューム効果です。
「自己正当化」の代表例のアイヒマン実験や、スタンフォード監獄実験など、役割に応じて人格が変容するという現象の要素の一つとしてこのコスチューム効果が考えられます。
着ている服装の色の持つ印象や形状の印象による影響という面もありますが、どちらかというとその服装をしている人の人物像に合わせるように人格のある部分が際立っていくという感じになるでしょう。
スーツを着ればビジネスマンらしくなり、スウェット上下でいるとオフモードになるというやつも同じようなことになります。といっても、それはまだまだアイツこと自我に振り回されているからこそ起こるということになるので、着ている服装で意識や人格が変化してしまうレベルを早く脱してしまいましょう。
ユニフォーム効果を狙う人たち
ある特定の服装をすると、その服装をしている人のイメージ、期待される役割に応じて人格が際立ったりするというコスチューム効果にプラスする形で、同じ服装をしている人達同士には連帯感が生まれるというのがユニフォーム効果です。
まあユニフォーム効果で既に役割に応じた人格のあり方が形成されているので、規範を守るとか、役割に応じた意識が高まるといった点は共通しますが、特筆すべきは同じ服を着ている人たちの間には連帯感が生まれて仲間意識が生まれ、「はみ出すこと」が抑制されるという効果が付加されたりします。
制服によって連帯感を生み出し、規範を守らせ相互に監視させる
制服を作って連帯感を生み出し、規範を守らせるとか相互に監視させるということを狙う人たちがいます。だいたい義務教育などの世界ですね。そういう意味ではカルト宗教などでもこうしたユニフォーム効果を狙ってか同じような服装をするように強要されたりします。
繰り返しますが、服装で意識が変わるということは、所詮まだまだ錯覚の内にいるということです。
着ている服で気分が変化するという領域からいち早く抜け出しましょう。
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