見解は最初から一致していた

数年前のことですが、某業界の国内での第一人者的な方と共同で仕事をやりかけたことがあります。

「やりかけた」ということで実際には実施しておらず、結局は双方に関わる共通の依頼主が「ロクでも無い系」だったので、準備段階で頓挫したという感じになりました。

ただ、その人と語り合う中でも、やはり「見解は最初から一致していた」という感じで、ある種分かり合う者同士は喧嘩にならないということを実感しました。

「敵視」から「共に辞退」へ

最初その方は、様々な案や詳細事項の連絡を出し惜しみをする僕のことを若干敵対視されていた感がありました。が、「依頼主がロクでも無い系なので出し惜しみをしていた」ということがわかった途端に、やはり味方についてくれたという感じでした。

まあ概要としては、その方は僕の側も「既に契約済みか、もしくは、ほぼ確定している」というふうに思っていたようで、「それならば杜撰な対応だ」と思われていたわけですが、完全に契約には至っていなかった状態で、かつ、競合相手がいる中で「相手にパクられる」というリスクが潜みつつの交渉だったということを知った時点で合点がいった、という感じです。

すなわち、既に契約後の仕事段階に入っているのであれば杜撰であると思われていた中、実際はまだ契約前で、ライバルとの相見積状態であったため、提案内容を持っていかれることを防ぐために出し惜しみしていたということを理解して、「それならば仕方がない」ということに気づいてくれたというような形になります。

依頼主を経由してその方と出会うことになったという経緯はありましたが、その後共同で仕事を辞退するということになり、単に友情が芽生えただけで終わったという感じになりました。

「意見が分かれるのは致し方ない」ということの理解

ある程度のレベルになると、意見が分かれるところは分かれることころで致し方ないという面をお互いにわかっていたりするので、よほどの利害がない限り、相手のことを理解し合うことができます。

それは、たくさんの選択肢は見えているという中、何に重きを置くかというところの感性の問題であり、異なる意見であっても「相手の言っていることも分かる」という感じになるため、理解し合うことができるというようなものでうs。

そして、同じような考えのレベルになってくると、「この手の人とは関わらないでおこう」と思うポイントも似通ってきます。

そういう意味でも、相手の方としても、見えるまでは事が進んでいましたが、見えてからはやはり辞退したという感じになったようでした。

そういえば、最近取引先の人(Aさん)が「その向こうにいる取引先(Bさん)」にキレたということがありました。ある程度まで我慢されていたのですが、ややこしさに気づいたのか、我慢に限界が来たのか、キレてしまったということのようでした。

僕はAさんとしか関わっていないのですが、ついに限界が来たという感じのようでした。

物腰柔らかな暴君

世の中では、関わるにあたって微妙な人というものが存在します。

いきなり横暴で横柄な人は、音速却下という感じになりますが、「微妙だなぁ」と思えるようなタイプの人がいます。

僕個人としては一瞬で見抜いてしまうので直接相手にすることがありませんが、「社会人」として「関わらねばならないのかなぁ」と思ってしまうような微妙なタイプの人です。

「物腰柔らかな暴君」とでも表現すればよいのか、物腰は柔らかで、最初の方に普通に接する分には問題がないものの、「後々振り回してくる」という意味で暴君的であるという感じの微妙なタイプです。

意志決定ができない決定権者

それは「物腰が柔らかなのはいいが、意志決定のできないフラフラした決定権者」です。

丁寧で優しそうで礼儀正しそうな感じで接してくるのですが、「決められないタイプ」の人です。

そうした人は、何かしら意志決定の段になって、一旦その場で決めるのですが、後日「相談したら〇〇だと言われた」という感じで、すぐにひっくり返してくるタイプです。

「みんなで相談して決める」というと、一見民主主義的で素晴らしいような姿勢を持っている感じがしますが、その実、単に意志決定をした自分が何かしらの評価をされるのが怖いという感じで臆病なだけだったりします。

そういうわけで、臆病だからこと物腰が柔らかいというだけであって、相手への思いやりから物腰が柔らかいというわけではない、ということになります。

経験の浅さからくる迷い

そして、その手の人の口から「センス」や「デザイン」という言葉が出てきた場合は絶望的です。

「君は自称センスがあるんじゃなかったのか?」とツッコみたくなるほど、意志決定がフラつきます。

意志決定がフラつくということは、大したセンスではありません。

たくさんの意見を聞いて、たくさん検討して、ということは、練習である学校ではその姿勢が評価されるかもしれませんが、いわばプロの領域では単に「経験の浅さからくる迷い」と判断されてしまいます。

でも、モテテクとして、センスのある人という評価は欲しい、という感じで思っていて、かつ、物腰が柔らかではあるものの意志決定ができないタイプの場合、その人と関わる人が否が応でも振り回されてしまいます。

そして、横暴で横柄という感じであれば、最初から警戒はしますし、振り回されだせば、強気で弾き返すことができます。

しかし、物腰が柔らかく、微妙に「いきなり突っぱねてあげるのはかわいそう」と思わせるような感じで来られると、実際には振り回されていたとしても迷いが生じてしまいます。特に勤め人の人であればなおさらでしょう。

「怪しいなぁ」と思った時は、高い金額を提示したり相手にしない等々で相手を諦めさせ、スッと去るのが一番です。

少なくとも条件を提示して、相手のフラつきを制限しないと、無限に振り回されてしまいます。

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