琴引浜

琴引浜

京都府京丹後市(旧網野町)にある琴引浜(ことひきはま)に行きました。日本で最大級の鳴き砂の浜です。琴引浜は、丹後天橋立大江山国定公園の丹後半島海岸地区の一部で、網野町の北東部にあります。石英質の砂が広く分布する全長1.8kmの白砂青松が美しい海岸です。浜の後ろ側には最終間氷期にできた古砂丘があります。京都府京丹後市網野町掛津にあるので、琴引浜は掛津海水浴場とも言われます。

砂の上を歩くとキュッキュッ、クッ、ククッと鳴る砂、「鳴き砂(鳴り砂)」と呼ばれる石英を含んだ砂の白浜です。「全国白砂青松百選」にも選ばれている名所のようです。環境省選定「残したい日本の音風景100選」にも選ばれているようです。琴引浜は、「全国白砂青松百選」、「日本の音風景100選」の他、「日本の渚百選」にも選ばれています。三冠王といったところです。

琴引浜の近くには、鳴き砂をテーマにした琴引浜鳴き砂文化館があり、琴引浜の資料、漂着物の展示の他、鳴き砂体験もできます。鳴き砂を通じて、人と自然との関わりや海の環境保全について考え、学ぶ施設で2002年からオープンしているようです。

「砂が鳴くかどうかは、あまり期待しない方がいい」というご意見を聞きながら、向かってみると、煙草の灰でも鳴らなくなる、という注意書きがありました。

しかしながらそれどころではありません。

琴引浜のゴミ

さらに見てみましょう。

琴引浜に大量のゴミ

琴引浜のゴミは一目瞭然

琴引浜に落ちているゴミをよく観察してみると。

琴引浜 ゴミ詳細

さらに他のゴミをズーム。

琴引浜 ゴミ詳細2

詳細は画像をクリックしてください。

もういっちょ。

琴引浜 謎の旗

見るも無残なゴミの量です。かごや網など、漁業に関するようなものが多かったのですが、船から海上に捨てられたものが漂流しているのでしょうか。京丹後市は距離も遠く縁は遠いものの、僕も京都府民です。京丹後市だけではなく京都府として、また国家として抗議していただきたいですね。

鳴き砂の保護

灰どころの問題ではありません。「国指定天然記念物及び名勝」という風に注意書きには記載されていました。特に国家間のことに触れる気はありませんが、さすがに国から抗議したほうがいいのではないでしょうか。

鳴き砂(なきすな)

鳴き砂(なきすな)または鳴り砂(なりすな)の音の発生は石英粒を多く含む(65%以上)砂が急激な鳴き砂層の動きにより表面摩擦を起こし音を出す現象と考えられているが、その詳細なメカニズムは不明。砂が乾いていないと音は出ないようです。鳴き砂の上を歩くとキュッキュッ、クッ、ククッと鳴ります。

日本に存在する鳴き砂を持つ海岸(浜)は約200ヶ所、そのうち現在でも音を発する地域は、琴引浜(ことひきはま)含め十八鳴浜(宮城県)、琴ヶ浜(石川県)、琴ヶ浜(島根県)など150ヶ所以上存在するようですが、きちんと音が出るところは少ないようです。かつての日本の海岸の多くは鳴砂の浜であったといわれています。

微小貝の生息と海浜植物の植生

琴引浜 磯辺

琴引浜の白浜の方は無残なことになっていますが、端の方に行くとなかなか見応えのある磯が待ち構えています。

琴引浜の端の方

そこには一種の極小社会を形成しているかのような世界観があります。

琴引浜の小さな世界

琴引浜の小さな世界2

琴引浜の小さな世界3

琴引浜スクリーム

覗きこむと、驚いたのか貝が動いてくるくるくるっと下に落ちていったりしました。琴引浜には数百種類もの微小貝が生息しているそうです。確かにミリ単位です。考えてみればこんなサイズの多種多彩な貝達を見たことがありません。また、スナビキソウ、ハマボウフウ、トウテイラン、ハマボッス、イソスミレなど、海浜植物もたくさん植生しているようです。

琴引浜には、海浜特有の様々な植物が自生しており、丹後地方の海岸に自生するスナビキソウに集まるアサギマダラという渡り鳥ならぬ渡り蝶が季節によってやってくるそうです。

琴引浜鳴き砂文化館によると、「注目すべき17種」として次の海浜植物が自生しているようです。
トウテイラン、ウンラン、エビネ、カセンソウ、コオニユリ、ササユリ、シュンラン、スナビキソウ、ネコノシタ、トキワイカリソウ、ナミキソウ、ハマウツボ、ノハナショウブ、ハマナス、リンドウ、ハマベノギク、ハマボウフウ。

磯の観察としては最適の場所かもしれません。イルミネーションなどをする前にこんな自然を壊さないように、税金なり労力なりを使っていただきたいと思います。おそらく地元の方の力だけでは限界があるでしょう。そういう時と場合のための自治体や国家のはずです。

さすがに冬場だからか、ほとんど人はいませんでした。僕より少し先に訪れた人は、ゴミにあふれた浜を遠くから見ただけで帰ってしまったようでした。人がたくさん集まる夏場だけでなく、四季を通じて美しくあるように、自然災害ならまだしも、人災のようなことで自然を汚さないように、ただ、そういったことをひしひしと思いながら、琴引浜を歩きました。

またもう一度訪れたいと思います。その時はゴミひとつない、自然の美しさ、日本の美しさが沁みる名勝であって欲しいですね。


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