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定率強化

定率強化

オペラント反応(オペラント条件づけされている反応)に対して、どのように強化してやるかを強化スケジュールと言い、その反応比率に関するものの一つが定率強化であり、通常FRと略される。一定の決まった数だけ反応が自発されると強化されるスケジュールである。 例としてハトが10回窓をつついたら10回目に数秒餌を提示し、提示終了後また10回目に提示するという手続きである。この場合FR10という。時間経過に対して比較的一定な反応率が得られる。また、負の強化の場合も同様である。 オペラント条件づけ オペラント条件づけは、人間を含めた

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徳としての高尚な残酷さ

優越への衝動に全く依存している道徳がここにある。― それをあまり立派だと考えてはならない。 ― まさしく彼が自分の残酷さをぶちまげてやりたいと思うある人々がいる。そこに偉大な芸術家がいる。彼が偉大になるまでは、征服される競争者の嫉妬心を痛切に感じる快楽が、彼の力を眠らせなかったのだ。― 偉大になるために、彼は他の人々にどんなに多くつらい瞬間を支払わせたことだろう!修道女の純潔。彼女は何という非難のこもった眼差しで、違った生活の女性を真面(まとも)に見ることだろう!この眼差しには何と多くの復讐の快感があることだろう!

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吊り橋効果

吊り橋効果(吊り橋理論)は、吊り橋やジェットコースターなどガクガクするような緊張感を共有した体験すると、連帯感や恋愛感情が生まれるという効果。カナダの心理学者、ダットンとアロンによって1974年に提唱。 吊り橋効果は、よく恋愛心理学として出てくる心理効果である。男女が高い吊り橋を渡るとその緊張感と恋愛のドキドキを錯覚するというような説明がなされ、吊り橋効果を利用して意中の人と仲睦まじくなろうというような安物の解説がなされている。 異性に対する恋愛のドキドキと吊り橋を渡る時の恐怖心のドキドキの区別がつかない 吊り橋効

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徳の俳優と罪の俳優

演劇などを見せられると、感動するどころか「寒気」がしてしまいます。特に売れない劇団が何か地域の催し物で無償で舞台などをしていると本当に鳥肌が立ちます。 全てのタイプの演劇というわけではないのですが、もう個人的にはあの演劇中の「しらこさ」には体感レベルで耐えきれない自分がいます。 そうした演劇、お芝居の寒さは、「見ているこちらが恥ずかしい」という類のものですが、その寒さをどこまで究極的に楽しんでしまうか、というのが以前ひとつのテーマでした。 演劇用の喋り方に寒気 排除したいという気持ちは「怒り」ということになっている

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ツァイガルニック効果

ツァイガルニック効果(中断効果)は、目標が達成されない未完了課題についての記憶は、完了課題についての記憶に比べて想起されやすいという効果。旧ソビエト連邦の心理学者ブルーマ・ツァイガルニック氏(Bluma Zeigarnik)によって提唱ということで発音しにくく覚えにくいがツァイガルニック効果。端的に言えば「寸止め」。 未完了課題についての記憶は想起しやすいということであるが、それではどうしてお金を借りた人、借りるような人は、借りたことをすぐに忘れるのであろうか。つまりこれは万人に通用するような法則ではないということ

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ブラウザ系ウイルス(広告系)

親友から電話がかかってきて、なんのことかと思えばブラウザに変な広告がバンバン出てくるということでした。ゾゾを見ていて商品詳細に飛ぼうと思ったら変なサイトに飛ばされる、つまりは内部リンクですら外部扱いされるみたいなパターンでした。 三日間くらいあれこれ対策を練っていたそうですがイマイチ根治には至らず、「お金を払うから直してくれ」という感じで呼び出されました。別にお金はいらないと思いつつも、親友宅に着くとすでに封筒に用意してありました。ということで一応の有償サポートになってしまいました。 ひとまず怪しいものをアンインス

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論拠としての気分

昔までは、約束の時間に1分でも遅刻する人を嫌っていました。 完璧主義というわけではないのですが、そういう人がどういう神経をしているのかわかりませんでした。そして、盗人にも三分の理ということで、どういうことか真剣に考えたことがあります。 すると訳を聞くと「楽しみに来ているのに、そういう細かいことを言われると気分が台無しになる」というものでした。 また、「仕事や遊びの局面で、最高のパフォーマンスを出したい」というものでした。 「相手の都合はお構いなしかい」 ということになりますが、これらの「盗人にも三分の理」を真剣に考

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退行

心理学における退行とは、人格発達の途上で、ある心理的な原因や理由から自我が耐えられなくなり、無意識的により、以前の発達段階に逆戻りし、より未熟で未分化な反応を示すこと。 弟妹の出生により母親の愛情がそちらに向かうと、今までしなかった指しゃぶりなどを始めたりすることなどが挙げられる。 また、自我が心的エネルギーと交流して新しい動きを生じようとする過程で退行がおこることがある。これは芸術的創造活動などにみられ「自我に奉仕する退行」と呼ばれる。このように退行現象は両面をもつ。 成長前の幼児的・小児的な未熟な段階に戻る 退

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相乗効果

相乗効果とは、ある要素が他の要素と合わさる事によって単体で得られる以上の結果を上げること。その各要素単一でもたらされる効果同士を足したものよりも、総量としてより高い効果が生じたり、単体ずつでは生じ得ないような効果がもたらされるというのが相乗効果である。 相乗効果の例 相乗効果の例として、おもんないグループがいくら集まってもおもんないままであるが、面白い人が二人以上になると、単体でも面白いのにボケとツッコミという構図まで生まれる可能性があるというようなことがあげられる。 つまり、近年に見られる「コラボ」はレベルの低い

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超人的な情熱に対する信仰のもつ価値

―突然で一度だけの約束から永遠の義務を調達した、制度や風習のことを考えるがよい。そのたびごとに、そのような改造によって極めて多くの欺瞞と嘘が生まれた。また、そのたびごとに、しかもこのような犠牲をはらって、新しい超人的な、人間を高める概念が生まれた。 曙光 27 嘘をつかねばならなくなるなら、原則的に約束はしてはいけません。 ただ、約束をした時点ではわからなかったことが追々わかってくることがあります。その時に約束を守ることを重点に置いてしまうと、ウソをつかなければならなくなります。 最もよい約束の仕方 約束といえば、

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想起集合

想起集合(喚起集合)とは、消費者がある目的をふと思い、何らかの商品を購入しようとする時、その購入検討の対象となるブランドの集合が頭の中の集合である場合の集合。「○○と言えば?」という質問に対し、ある分野のブランド名、企業名の想起を求めた場合に対象者に想起された一群のものが想起集合(喚起集合)である。 いわば想起集合は、ある分野で想起される対象の一群ということでありながら、まさに一軍という感じになる。消費者に商品を購入してもらったり、店舗に来店してもらうためには、想起の段階で想起集合に入っている必要がある。その分野の

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動物と道徳

拝金主義というのはどこまでも拝金主義に徹していきます。だからこそ一部の動物を「経済動物」という呼び方をしたりします。 経済動物という表現は、つまり「儲かればいい」であり、「儲けもできない上に、金がかかるなら殺す」です。 疚しさに対しての自己説得でしかなく、動物に対して経済動物や産業動物という呼称を用いる人間にロクな人間はいません。 経済動物という言葉 経済動物という言葉は、若干の疚しさを持ちながらも、「自分はいい人だと信じたい」という時に自己説得を行う場合に用いられます。 動物も懸命に生きています。 自然界のルール

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宣言効果

宣言効果とは、ある目標を達成するために、あらかじめ周囲に目標を宣言するとその目標の成功率が上がるという「思考は現実化する」が大好きな人などが大好きな心理効果。営業の部署などでありがちな外発的動機づけであり、周囲に宣言することで失敗はできないと自らプレッシャーを掛けることでモチベーションが上がるという元祖体育会系の思想を持つ人たちが根拠とするような心理効果である(本来、自分にプレッシャーを与えてはいけません。それは苦しいことである)。 宣言効果によるプレッシャーによって成功率が上がるというのは、プレッシャーがなければ

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風習と美

握手というものは、万国共通だということを聞きますが、ネパールで友人のお兄さんに初めて会った時に、右手で握手して、さらにいつもの癖で左手を添えると怪訝な顔をされました。 インドやネパール等々、一応あの文化圏では、左手は不浄の手とされていて、トイレに行った時でもトイレットペーパーなどを使わずに、原則左手で洗うようですから、確かに怪訝な顔をされるのはわかるような話です。 が、握手の際に怪訝な顔をしてしまうくらいなら、そんなこだわりというか風習はやめたほうがいいのではないでしょうか。 嫌な気分発動条件 それは文化の押しつけ

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スリーパー効果

スリーパー効果(仮眠効果、居眠り効果)は、信頼性が低い情報源から得られた情報、信憑性の低い人による説得効果が、時間の経過とともに信頼性の低さ、つまり胡散臭さが消えて、意見変容などが時間の経過とともに大きくなる現象である。 これは説得者の信頼性の低さの記憶と説得内容の記憶が、時間の経過により分離していくという分離仮説によって説明されており、情報源の信頼性の忘却のほうが、情報内容の忘却より速いためにこのような現象が起きるとされている。 胡散臭い説得の直後には、胡散臭いコンサルタントなど、説得者の信頼性の低さが説得効果(

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新近効果(終末効果)

新近効果(終末効果/新近性効果)は、最後に提示されたものが記憶に残るという心理効果。物事の最後に起こったことの記憶の再生率が高いことを意味する。 初頭効果は、第一印象であるが、こちら新近効果は最後の印象にまつわるものである。新近効果は終末効果とも呼ばれることから、「親近感がある」という意味ではなく、一番最後に会った時の記憶、物事の一番最後の場面の記憶がよく残るというような効果である。 つまり初頭効果と新近効果という心理的な動きを考えると、最初でも最後でもない「間・中間」はあまり覚えていないというようなことになりそう

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命令の証明

一般にある命令 ―の良し悪しは ―それが厳密に実行されたとして、その命令の中で約束された結果が生じるか、生じないかによって証明される。 道徳的な命令の場合は― ほかならぬ結果が見通されえないものであり、あるいは解釈しうるものであり、曖昧である― この命令は、全く学問的価値に乏しい仮説に依存しており、この仮説の証明と反駁とは、結果からでは、根本的に同様に不可能である。 曙光 24 抜粋 毎日何かに拝んでいて、しばらくして病気が治った、と。 しかしながら病気が治ったことを根拠に「拝んだから治った」といっても何の証明にな

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初頭効果

初頭効果は、第一印象など、最初のイメージ、最初に提示されたものが、インパクトとして記憶に残る効果。すなわち最初に与えられた情報に強く影響を受けることであり、最初に提示されたものの記憶の再生率が高いこと。つまり、印象に残りやすいというようなことになる。 第一印象で嫌われた場合は、それを挽回するのが難しい、というのはこの初頭効果の影響である。コンパ然り、営業然り、人と最初に会った時の印象が、その人への印象の基準となるので、次にその人と会う時は、初頭効果の影響、第一印象で得た印象による枠組みを通して見られていくからである

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昇華

昇華

心理学的な昇華とは、防衛機制の一つであり、社会的に実現不可能な目標・葛藤や満たす事が出来ない欲求から、別のより高度で社会に認められる目標に目を向け、容認可能な行動に変容して充足させること。またその実現によって自己実現を図ろうとすること。例として、性的欲求・攻撃欲求など本能的な欲求を芸術活動などにエネルギーを向けかえることなど。 昇華は、主に性欲動から心理を考察した精神分析学の用語であるため、基本的には社会的・倫理的に容認されなうような性のエネルギー、つまり抑圧された性的欲求のエネルギーを他の社会的活動などに向けかえ

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われわれのどこが最も精巧であるか

自律訓練法というものをやったことのある人は経験があると思いますが、思うだけで本当に手が温かくなったりします。そう感じるだけでなく本当に温かくなるのだから、錯覚でも何でもありません。 自律訓練法は、右手が重いと意識するだけで本当に重く感じてくる、右手が温かいと意識すれば、右手が本当に温かく感じられ、実際に体温も上がったりするというようなものです。それを両手両足でやったり、「頭が涼しい」というような感じで進めていくものです。詳しいやり方は調べればすぐに見つかると思います。 自分の意図した時間に起きる それをさらに進める

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準拠集団

準拠集団(リファレンスグループ、reference group)は、個人が意思決定をするときに、その人物の価値観や信念だけでなく、別の要因として拠り所となる影響を与える社会的な集団。家族、友人などの身近な集団や、会社などプライベートからは少し離れた集団などに分類される。ウェーイ仲間、ブラック企業などはその影響がわかりやすい。 「自分自身と関連付けること」によって自己の判断や評価の形成と変容が影響を受ける集団が準拠集団(じゅんきょしゅうだん)である。準拠集団と自分を関連付けてそこに属する人々の価値観や規範から自分の準

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仕事と信仰

依然として新教徒の教師たちによって、一切はただ信仰次第であり、仕事は信仰から必然的に出てくるはずであるというあの根本的な誤謬が植え付けられている。 曙光 22 仕事と信仰ということで、信念として持っていることや信仰として持っていること、そして話していることなどと仕事内容に矛盾があるケースについて思うことがありますので、そんな感じで書いていきます。 特に職業として宗教関連の仕事(?)をしている人は、言動の不一致など、信仰と行動との矛盾を感じないのかということをよく思います。 職業としての宗教家であれば、普段儀式的なこ

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シャワー効果と噴水効果

「シャワー効果」と「噴水効果」は、デパート等での販売を促すための手法であり、「上から下」、「下から上」といった流れにより、たくさんの商品と接することになり購買意欲が駆り立てられるという効果である。 この「シャワー効果」と「噴水効果」は、デパートのフロア構成を見ると一発でわかる(論より証拠、見たほうが早い)。上から下、下から上、人の流れを作って、よりたくさんの商品を見ていただこう、というものである。 シャワー効果 シャワー効果は、デパートで上階の施設を充実させ、店舗全体の売り上げ増加につなげる販売方法。上から下への流

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シャルパンティエ効果

シャルパンティエ効果(シャルパンティエ=コゼレフの錯覚、大きさ=重さの錯覚)は人間のイメージ力を利用した錯覚による心理効果で、重さの感覚が視覚的に見える大きさの影響を受け、物理的な重さの等しい物でも、体積が小さいほうが重く感じられる現象。 同じ重さの金属と布なのに、金属の方が重たいように錯覚してしまう、というようなものがシャルパンティエ効果(シャルパンティエ=コゼレフの錯覚、大きさ=重さの錯覚)である。 端的にシャルパンティエ効果は、「発泡スチロール1kg」と「鉄アレイ1kg」は同じ重さのはずなのに、発泡スチロール

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法の履行

本来的に罰則規定のない努力義務規定というものは、民事的な賠償問題に発展した時に加味されるようなもので、特に「白い靴下しか履いてはいけない」というような義務教育の「校則」というものは、何の拘束力もないようなことです。 学校教育においては、一応相談室に呼び出して、拘束し、指導することが「正当」になる根拠として置かれていますが、その「校則」自体の正当性はどこにもありません。 私立の学校なら、私立の学校法人が教育というサービスを提供するにあたり、その利用規約として定めている、というようなこともまかり通りますが、公立の中学校

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