アフォリズム 121-130

アフォリズム 121-130

  • 121.社会的な致し方なさと本能
  • 122.精製と不足
  • 123.社会の穏やかさ
  • 124.存在の肯定
  • 125.他人の目
  • 126.腹の正しさ
  • 127.誠実さと焦燥
  • 128.離職の原因
  • 129.持ち物を評価しない
  • 130.思い出すような感覚

121.社会的な致し方なさと本能

社会的な致し方なさを理由に、男が男であることを、女が女であることを忘れた時、歯車が狂いだす。

122.精製と不足

何事も精製し、純化し、結局「あれが不足している」、「急激に数値が上がりすぎる」と言っては、削ぎ落としたものを別のもので補うような構造になっている場合がよくある。

123.社会の穏やかさ

横暴な客、ズボラで杜撰な客に当たるたびに、そうした人でも今現在一応生きていけているということをから、社会の穏やかさを感じる。

124.存在の肯定

「このような自分が生きていて良いのか?」という問いに対しては、

― 生きていて良いも何も、

― 良し悪しを超えて、

少なくとも、一種の「存在の肯定」があるから今生きているということになる。

125.他人の目

他人の目というものはあくまで自我が生み出した想定上の他人であり、すべて自作自演である。他人を判断している基準によって自分を判断しているというだけであり、その判断基準は、ある側面から見た正当性、合理性しか持たず絶対性を持ち得ない空虚なものである。

126.腹の正しさ

腹が正常な状態にある時の判断や決断は概ね正しいが、腹に不調を抱えている時の判断や決断は、不調度合いによって正しさから離れていく。

127.誠実さと焦燥

誠実さそのものは良きものであるが、時にただ相手の焦燥に拍車をかけるだけとなる場合がある。

128.離職の原因

世の離職の原因の大半は、金銭的な問題よりも段取りが悪く、仕事ができない割にふんぞり返っている上司なり先輩なりがいて、そうした人間をその上の管理者がコントロールできていないことに起因するのではないだろうか?

129.持ち物を評価しない

「持ち物では評価しない」というものは、当然と言えば当然であり、それは「そうした物は誰かが買い与えることができる」といった面から生じている。

特に良いものを持っているから良いとか悪いとかそうした問題ではなく、誰かがその対価を肩代わりしたり、購入に際して不正な金銭を用いたという場合も可能性としては含まれているため、その人の人格を見るにあたり、100%の判断基準にはなり得ない、という構造を持っているということになる。

130.思い出すような感覚

本格的に考える時は、組み立てて積み上げていくような感覚ではなく、思い出すような感覚になる。ひねり出すような感覚ではあるが、部分部分を積み上げて練り上げるようなものではなく、既に先にある空間からねじり出すような感覚となる。

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