タグ別アーカイブ: 哲学

哲学分野

唯物論者

唯物論者とは、もちろん唯物論を支持している人たちであり、この唯物論は、全てを物の作用、物理的な現象として捉えるという感じであり、客観的な世界を肯定し、物質の状態や現象が全てであるというような考えです。 かつて読んだ本に「生理学者の99%は唯物論者です」という一文がありました。 まずイラッとするのは「生理学者のような頭のいい人がみんな言ってるんだから唯物論が正しいよね」という誘導の傾向が見られることですが、そんなことは本題ではありません。 たとえ、生理的機能が物理的に観測可能であっても、「全部、物質の作用にしか過ぎな

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哲学する 2014

読書の秋を感じさせる涼しい風が時折舞い込んできます。 エアコンが故障したこともあって、頭がぼーっとしている日が多かったように思いますが、それどころではありません。一切力が入りません。 特に最近使っていないものということで、最近あまり頭を使いません。使わなくても何とでもなるので、使わなくなりましたが、本を読んでお勉強の類の時に出るハイな気分を味わいたい、ということをたまに思います。しかしながら、特に読みたい本がありません。実は頂上の一点、というかすごく簡単なポイントさえ悟ってしまえば、力んでお勉強がすごく馬鹿げたもの

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淋しくならない努力 改

耐えることが修行かのように考えられていますが、それもきっかけ作りにしかすぎず、苦しんでいたのでは全くトンチンカンだということはあまり語られないような気がします。 「山にこもる」 というようなことがたまに言われたりしますが、これも変な話です。 山にこもれば、遊びもない、人とも接することができない、いわゆる俗世間的な誘惑がないというような面もありますが、これは補助輪を付けて自転車の練習をしているようなもので、本質的なものではないような気がします。 山にこもらないといけないのは、二流三流ではないでしょうか。 気分転換に山

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呪文・そもそもはない 改

この呪文は一見、人の幸せを打ち消しているように思えますが、「ない」とは否定の意味ではありません。 否定とて、あることを前提にしているからです。 「そもそもはない」 存在する/しないの二元論の域をいっそ出てみましょう。 言葉というものは何かを限定する性質があります。 ある特定の概念を指して、それ以外を排除するという性質です。 そこでばっちり定義ができればいいのですが、それもなかなか難しいという感じになっています。 定義の問題 「りんご」といってもたくさんの種類があります。 品種に始まり、形や大きさにもバラバラなのにそ

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やりたいこととか欲しいものとか

やりたい事はなんですか?叶えたいことはなんですか? 自己啓発系の人が大好きそうなことを言ってみました。 僕はやりたいことが特にありません。 以上です。 …では、面白みも何もないので、少し触れることにします。 実際に、あまりやりたいことがないのですが、おそらく意識に上がってこないのでしょう。 実を言うと特に欲しい物もありません。 全て叶っているゆえに憂いがない どうして何もないかというと、全て叶っているから。 叶うという表現は本来的にはおかしいのですが、すべてが目の前にある、そして目の前になくてもそのうちやってきます

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ハイブリッド レインボウ

虹を見るとすごく晴れやかな気分になります。 たまに家の表の水道のホースの先についているシャワーを「霧モード」にして虹を作って遊んでいます。 確かに見えるのに、そこには色鮮やかな虹が見えるのに、それを掴むことはできない。 水を止めた瞬間に、それは何事もなかったかのように消える。 まるで「空」を表しているようです。 以前、ゼミナール(一応法律系)で、「このコップはありますか?」と質問されたことがあります。 「君なら『ない』もしくは『あるともないとも言えない』というかも知れないと思って質問してみたんだが」 というフリ付き

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Our love and peace

昔、新京極通りに「わぁ!」とピースマークの飾り物をいきなり見せてきて人を驚かせることを生きがいにしているおじさんがいました。 Bボーイみたいな人にそれをして、「心臓止まるかと思ったやろこら!」と胸ぐらを掴まれていました。 最近は全く出没しないそうです。 ― 平和というのは、どういう状態のことをいうのでしょうか。 ともすれば、社会的目線で考えてしまいがちですが、結局個人の集合体が社会です。 愛にあふれるようになると、自然と喧嘩も起こらないのではないでしょうか。 唯物論が好きな人は、社会学的に物事を見ます。 しかしはっ

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あきらめるが正しい

「学ぶは『まねぶ』からで、結局マネすることです」と、かなりの頻度で引用されます。 安易にこの言葉を使う人は、「ほら、俺を真似ろよ、俺を尊敬しろよ」と数%は思っているのではないでしょうか。 よく方法論ばかり解説する人がいますが、別にそれを取り入れて体感してみるのはいいのかもしれません。 しかしながら、うまくいかないことが多いように思います。 そんな話は古本屋で100円で売っている 試してみる人用にカスタマイズされた方法論でもなければ、時代、状況、対象も異なるのだから当然といったところでしょうか。 あくまで参考程度でと

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空アリ

空アリという駐車場の看板についてです。 論理上はイエス/ノーで二元論化している空間でのお話です。 つまり埋まっているのか空いているのか、ということです。 コンピュータの世界では、0と1の2進法でほとんどのことが表現できてしまう。 しかし、こんなことが本題ではありません。 仏教では「空(くう)」と読み、あらゆる事物は固定的な実体性を持っていないと説きます。 いきなり「空」について触れてしまうと、それだけで終わってしまいそうなので、エッセンスだけ。 言語には限界があるので、伝わるかはわかりませんが、またいずれ書く事にし

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「コギト エルゴ スム」と「意」

胡散臭いコンサルに「好きな言葉はなんですか?」と聞いた時に、デカルトの「われ思う、ゆえにわれあり」が出てきました。「コギト エルゴ スム」というものです。 方法序説に出てくるものですが、本来「コギト エルゴ スム」は「私は考える、だから私はある」の方が適切な訳だとか聞きますね。 十代の頃に同じようなことを考えていたのですが、昔々にデカルトくんが言っていたようです。ちなみにコギト エルゴ スムは、単に「コギト」と言われる時もあります。 コギトエルゴスムの概要 コギトエルゴスム(cogito ergo sum)の概要と

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パッケージプラン

世の中にはわからないことがたくさんあります。 でも、本当にわかる必要があるのか疑問に思ってしまいます。 考えることは楽しいことですが、それは思考実験だけでいいのではないでしょうか。 哲学することは、おそらく頭を使う分野では一番楽しいことだと思っています。 いまでは、こだわりをなくしましたが、以前はかなり頭が固まっていたと思います。 でも、それもプロセスなのかもしれません。 いろいろなことに迷いもがくことも、もしかしたら演出かもしれません。 どうでもいいだろう いやどうでもよくない やっぱりどうでもよかった 昔、神経

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純粋な知性

本能的なものというのは無駄がなく知性的です。 ニーチェがそんなことを言っていました。 純粋に本能的なものほど、知性を感じたりします。 植物たちの無駄のない生き方、感情によって他の生き物を無駄に殺生したり傷つけたりしない動物や虫たち、そうした自然界の生き物たちの本能的な知性は非常に知性的です。 本能レベルを超えた無駄な思考 一方、人間においては本能レベルを超えた無駄な思考があります。そうした思考の結果は非常に非合理的であり、知性を感じません。 「モテるために、英会話をマスターしよう」というのは、実に遠回りで音痴のよう

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精神的ストレスを解消???

「精神的ストレスを解消しましょう」 よくそんなことが説かれることがあります。 「体の不調は、精神的ストレスが原因となることもあります。だからストレスを発散しましょう」 そんな事がよく語られています。 しかし、そもそもストレスは解消する性質のものではありません。 ここが世間の勘違いです。 うつに関する話題となるとすぐに「精神的ストレスを解消することが大切です」という話が出てきます。 しかし、「解消する」というのは少し本質からズレています。 「いやいや、ストレスは溜まるよ」 「スポーツで発散してるよ」 などと言われるで

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矛盾とパラドクス

矛盾とパラドクス(パラドックス)について書いていきましょう。 今回は、中学生のグレる要因である大人の矛盾について語るわけではありません。 少し学術的で、哲学的な感じです。 矛盾とパラドクスは、論理に関する重要な概念であり、それが人の話を聞くときであれ、一人で行う思考実験であれ一応押さえておくべき概念です。できれば二律背反(アンチノミー)やナンセンスについても考えていきたいところですが、今回は矛盾とパラドクスを中心に考えていきましょう。 矛盾とは 矛盾とはなんですか。 矛盾とは、情報が多過ぎることみたいですね。 一つ

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