いちおう和洋中はたいてい作れるのですが、今まで手を出したことのないジャンルに手を出そうということで、「魚」に着目したことがあります。
それまでは、魚料理といえばいいところ調理実習でつくったムニエルくらいです。
「魚料理」と呼べるのかどうかはわかりませんが、魚の中で最強は「鯖のへしこ」だと思っています。次は鰤か鰯でしょうか。
ただ、夏は鱧、冬はぐじ、ということで、京都人は大の「ぐじ(ぐぢ)」こと甘鯛好きですが、腐っても鯛ということで、鯛をメインにしてみることにしました。
普段は鯛といっても寿司、刺身、塩焼き、くらいなものですが、酒蒸しを筆頭に鯛をどう美味しくいただくかを模索しました。
鯛のアラ
「あら」は、何といっても激安です。5尾入って100円というレベルの安さですが、鯛の骨にこそ決め手があります。
2パック買って、最強の鯛のおすましを作ることにしました。
ここで気をつけたいのが「もったいない」という抵抗感です。
以前、ガチンコラーメン道か何かで、「こんなに身を取ったら、いい味なんて出ません」という弟子のセリフの後、「でないとうちの味にならないんだよ!」と、師匠がキレ返すシーンがありました。
それをふと思い出して、ウロコを処理したあと、氷水で鯛のアラを洗いまくり、綺麗に血糊を落としました。
水面にはたくさんのアブラが浮いていました。刺身を醤油につけた時にジュワッと醤油に流れ出す時のアレです。
「これで旨みが抜けるなら、倍入れてやれ!」
という精神のもと2パック使ってしまいました。
あとは酒と塩と昆布とみつばが生み出すイリュージョンを待つばかりです。
ちなみに、鯛の中に鯛がある、ということは知っている人はみんな知っているような話ですが、この時初めて知りました。
いざ完成すると、確かにうまい、私事ながら絶品です。
かかった費用など300円くらいです。
見事に数リットルのおすましが出来てしまいました。
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男イチコロメニューなどと銘打ちながらも、女性に大絶賛でした。
過去記事⇒男イチコロメニュー
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