雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳(ゆきやなぎ)は、バラ科シモツケ属の常緑低木です。春に小さな白い花をたくさんつけます。

桜とともに川沿いに植えられていることが多いので、春には桜のピンクと雪柳の白が彩る風景を楽しむことができます。

雪柳(ゆきやなぎ)2

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳(ゆきやなぎ)は、コゴメヤナギやコゴメバナと呼ばれることもありますが、コゴメヤナギは、小米柳(ヤナギ科ヤナギ属)という種があり、コゴメバナは、蜆花(シジミバナ)を指す場合もあるので、混同を避けるためそうした呼称を利用する時は要注意です。

雪柳の花

雪柳の花

雪柳の花

咲き始めの雪柳の花。緑に白、だけではないカラーコントラストがいいですね。

雪柳(ユキヤナギ)は、春前くらいからたくさんの花をつけますが、花が咲き始の頃のこのコントラストが好きです。

雪柳の花2

雪柳の花2

咲き乱れる雪柳

咲き乱れる雪柳

咲き乱れる雪柳

春になり咲き乱れる雪柳。

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳(ゆきやなぎ)

雪柳の葉

雪柳 葉

雪柳 葉

雪柳の葉です。長細い葉をしています。

雪柳 葉2

雪柳 葉2

よく見ると少しギザギザが付いています。

雪柳 落花後

雪柳 落花後

花が落ちた後の雪柳。これはこれで味わいがあります。

学名:Spiraea thunbergii

「柳」を騙る、バラの末裔

そのしなやかに枝垂れる姿と名前から、多くの人がヤナギ科の植物だと勘違いしています。しかし、植物学的な出自を辿れば、ユキヤナギは正真正銘の「バラ科」に属する植物です。

近づいて、あのごく小さな白い花をルーペで覗いてみてください。そこにはバラやサクラと同じ、完璧な「5枚の花弁」と、放射状に広がる雄しべの宇宙が存在しています。柳のように風にそよぎながらも、その微細な部分には、バラ科特有の華やかさと幾何学的な秩序が刻まれているのです。トゲを持たずに身を守る術として、彼らは圧倒的な花数による「視覚的な撹乱」を選んだのかもしれません。

地面にこそ「雪」は降る

満開のユキヤナギが美しいのは言うまでもありませんが、真の愛好家が息を呑む瞬間は、そのピークが過ぎた後に訪れます。風が吹くたびに、無数の小さな花弁がハラハラと舞い落ち、株元の地面を真っ白に染め上げる時です。

「雪柳」という名の真価は、枝にある時ではなく、散り敷いて地面に「積もった」時にこそ発揮されます。アスファルトや土の上に広がる白い絨毯。それは春の暖かさの中で見る、溶けない雪の幻影です。散り際まで計算に入れて庭に配置すること。それが、この植物の物語を完結させるための演出技法です。

「先端」を切るな、「根元」を絶て

ユキヤナギの剪定において、最も犯しやすい過ちは、伸びすぎた枝先を散髪のように切り揃えてしまうことです。それをすると、翌年、切った場所から不自然に枝分かれし、あの美しいアーチ状のライン(柳のような枝垂れ)が台無しになり、ホウキのような無骨な姿になってしまいます。

剪定においては、古くなった枝を「根元から」間引くことが大切です。地面から新しい枝(シュート)を次々と出す更新能力が高い植物なので、古い枝には固執せず、株元からバッサリと切り捨ててください。常に新しい枝へと主役を交代させ続けること。その非情なまでの「新陳代謝」こそが、毎年柔らかく枝垂れる若々しい姿を保つ唯一の秘訣です。

白を凌駕する「秋の赤」

春の白い花の印象があまりに強いため、ユキヤナギが紅葉の名手であることを知る人は驚くほど少ないのが現状です。しかし、条件が揃った時のユキヤナギの紅葉は、モミジやニシキギにも劣らない、燃えるような美しさを見せます。

黄色からオレンジ、そして深い赤へと変化するグラデーションは、春の清楚な姿からは想像もつかないほど情熱的です。春は純白の雪として、秋は燃え盛る炎として。一年のうちに二度、全く異なる色で庭を支配する。この劇的な二面性こそが、多くの造園家がユキヤナギを庭のアクセントとして採用し続ける理由なのです。

バラ科

Category:植物

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