アガパンサス(ムラサキクンシラン)

アガパンサス(ムラサキクンシラン)

アガパンサス(ムラサキクンシラン、紫君子蘭)は、南アフリカ原産の ヒガンバナ科アガパンサス属(ムラサキクンシラン属)の半耐寒性多年草。南アフリカに10~20種ほどの原種が自生しているようです。常緑性のものと落葉種があるようです。

アガパンサス(ムラサキクンシラン)の花

アガパンサス(ムラサキクンシラン)花

アガパンサス(ムラサキクンシラン)花

アガパンサス(ムラサキクンシラン)花の色は、紫や薄紫、青紫、青で茎先に散形花序を出し漏斗状の花をたくさんつける。 花被片は6枚。 花は外側から内側へと順に咲いていきます。開花時期はだいたい 6月 、 7月です。

アガパンサス(ムラサキクンシラン)花1

アガパンサス(ムラサキクンシラン)花1

アガパンサス(ムラサキクンシラン)の葉

アガパンサス(ムラサキクンシラン)葉

アガパンサス(ムラサキクンシラン)葉

根元から線形の葉が生えます。一般的には40cm程度ですが30cmほどの短めの種や1m程度まで伸びる種もあるようです。

なお、君子蘭(クンシラン)はヒガンバナ科クンシラン属なので、同科別属になります。

「鉢クラッシャー」の異名を持つ根

「愛の花」という優雅な名前と、スッとした立ち姿に騙されてはいけません。アガパンサスの地下には、植木鉢を内側から破壊するほどの、恐るべき「怪力」が潜んでいます。

彼らの根は、太く、白く、多肉質で、まるでうどんのように強烈な圧力をかけて成長します。プラスチックの鉢なら歪ませて割り、テラコッタの鉢さえもヒビを入れてしまうことがあります。 しかし、ここに栽培のパラドックス(逆説)があります。彼らは、根が広々と伸びる環境よりも、少し窮屈で「根詰まり」気味の環境の方が、危機感を感じて美しい花を多く咲かせるのです。鉢を壊すほどのエネルギーを溜め込ませ、そのストレスを爆発的な開花へと昇華させる。そのコントロールこそが、この花と付き合う醍醐味です。

「常緑」か「落葉」か、運命の分かれ道

園芸店でアガパンサスを選ぶ際、花の色だけで決めていませんか? 真っ先に確認すべきは、それが「常緑種」か「落葉種」かという点です。

常緑種(じょうりょくしゅ): 冬でも葉が残りますが、寒さにはやや弱いです。関東以南の暖かい地域や、鉢植えで管理する場合に向いています。

落葉種(らくようしゅ): 冬になると地上部が完全に枯れて消えますが、その分、寒さに極めて強いです。寒冷地の庭植えで、毎年確実に咲かせたいなら、こちらを選ぶのが鉄則です。

冬の庭で「枯れてしまった!」と嘆く前に、それが眠っているだけなのか、本当に寒さで死んでしまったのかを知る鍵は、この品種選びの最初のボタンのかけ違いにあります。

山火事を止める「緑の消防士」

乾燥した地域、例えばオーストラリアやカリフォルニアでは、アガパンサスは単なる観賞用植物以上の役割を担っています。それは「防火帯」です。

彼らの厚みのある葉には、豊富な水分が蓄えられています。山火事が迫ってきた際、アガパンサスの茂みは燃えにくく、火の勢いを弱める防波堤となります。 乾燥に強く、炎天下でも枯れず、そして炎さえも食い止める。涼しげな青い花の下には、極限状態でも生き抜くための、タフで実用的なサバイバル能力が備わっているのです。

「花火」を凍結させた幾何学

アガパンサスの花をよく見てください。一本の茎の頂点から、放射状に数十個の小花が広がる「散形花序(さんけいかじょ)」という構造をしています。

それはまるで、夜空に打ち上がった花火が炸裂し、その一瞬で時間を止めたような幾何学的な美しさを持っています。どの角度から見ても円形に見えるこの形は、あらゆる方向から飛んでくる昆虫にアピールするための、360度全方位型の広告塔です。 庭に植えるときは、壁際に押し込むのではなく、この球体の美しさが際立つように、周囲に空間(余白)を持たせてあげてください。

花が終わっても続く「シルエット」の美

多くの人は花が終わるとすぐに茎を切ってしまいますが、少し待ってください。アガパンサスは、花後の姿もまた一興です。

花びらが落ちた後に残る種(さや)は、若々しい緑色のボールとなり、やがて晩秋には乾燥して茶色いドライフラワーのような姿になります。 冬の庭に立ち尽くす、枯れたアガパンサスのシルエット。その彫刻的で構築的な美しさは、華やかな色彩が消えた後の庭に、静謐(せいひつ)なリズムを与えてくれます。「枯れ姿」まで計算に入れてこそ、真の愛好家と言えるでしょう。

ヒガンバナ科

Category:植物

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