ジャンボにんにく(ジャンボリーキ)

ジャンボにんにく

ジャンボにんにく

ジャンボにんにく(ジャンボリーキ)は、ヒガンバナ科ネギ属の植物であり、にんにくのように鱗片が集まる鱗茎を持ちますが、にんにくとは別種でリーキの仲間です。

ニンニクと同じようにアリシンを含みながらもニオイはかなりマシで無臭ニンニクとして販売されていることもあります。リーキ(リーク)自体は、西洋ネギ、西洋ニラネギ、ニラネギと呼ばれたりする植物で下仁田ネギ系のネギです。ジャンボにんにく(ジャンボリーキ)は、そうしたリーキの近縁種になりますが、完熟した鱗茎がにんにくのような感じの質感を持っているため、にんにくとは別種ながら「ジャンボにんにく」として流通しているようです。

ジャンボにんにく(ジャンボリーキ)の味や匂い

味も匂いもにんにくよりはかなりマイルドでシャキシャキ感があります。

食べてみると普通のにんにくよりも水分が多く、シャキシャキした感じでした。にんにくと玉ねぎの間のような感じでしょうか。

にんにく自体がZ会の象徴的食べ物である上に、まさにZ会のために存在するようなサイズのにんにくでした。

学名: Allium ampeloprasum var. ampeloprasum

「ニンニク」ではない、という衝撃の出自

その姿形と名前から、誰もが「巨大なニンニク」だと信じて疑いません。しかし、植物分類学の扉を開けると、そこには驚くべき真実が待っています。

ジャンボニンニク(エレファントガーリック)は、遺伝子的にはニンニク(Allium sativum)ではなく、「リーキ(ポロネギ)」の仲間(Allium ampeloprasum)に属する植物です。 つまり、彼は「ニンニクの皮を被ったネギ」です。

この出自を知ることは、単なるトリビアではありません。料理における扱い方を根本から変える、極めて重要な指針となります。彼に普通のニンニクのような強烈なパンチ力を求めてはいけません。リーキ由来の、穏やかな甘みとほのかな香りを愛でるのが、正しい付き合い方です。

香辛料(スパイス)ではなく「野菜」として

普通のニンニクは、料理に風味をつけるための「薬味」や「スパイス」として使われます。しかし、ジャンボニンニクをその感覚で刻んで使っても、「味が薄い」「物足りない」という失望を招くだけです。

料理人は、これを「野菜」として扱います。玉ねぎやジャガイモと同列の食材です。

最も輝くのは、皮ごと丸焼きにする「ホイル焼き」や、ステーキの付け合わせとしてゴロリと焼いた時です。加熱によって引き出されるのは、刺激ではなく、栗やサツマイモにも似たホクホクとした食感と、上品な甘み。薬味の座を降りて、主役の野菜として皿の上に鎮座した時、初めて彼の真価が発揮されます。

「匂わない」が生む食卓の平和

「無臭ニンニク」とも呼ばれる通り、ニンニク特有のあの強烈な臭い成分「アリシン」の含有量が、普通のニンニクに比べて極めて少ないのが特徴です。

これは栄養価(抗菌作用や滋養強壮効果)という点では劣ることを意味しますが、社会的・文化的な側面では大きな強みとなります。翌日の口臭を気にする必要がないため、平日でも、デートの前でも、心置きなくたっぷりと食べることができます。

普通のニンニクが「戦うための活力源」だとするなら、ジャンボニンニクは「平和な団欒(だんらん)のための食材」です。誰にも迷惑をかけず、満腹になるまでニンニクのようなものを食べる背徳感を楽しめる。これこそが現代社会における最大の効能かもしれません。

地下に隠された硬い「木の実」

収穫の際、大きな球根の底に、小石のような硬い粒がくっついていることがあります。これを「木子(きご)」、専門用語で「ムカゴ(Corms)」と呼びます。

これは捨ててしまいがちですが、実はジャンボニンニクの種(クローン)です。殻が非常に硬いため、そのまま植えてもなかなか芽が出ませんが、ペンチで殻に傷をつけてから土に埋めると、翌年には一本ネギのような姿に育ち、二年かけて立派なジャンボニンニクへと成長します。 親の球根を守るようにへばりつく、硬い装甲に包まれた子供たち。その姿には、種として生き残るための、時間をかけた周到な生存戦略が見て取れます。

焦げやすい「糖度」の罠

調理の際、一つだけ注意すべき化学的な性質があります。それは「糖度」の高さです。

普通のニンニクよりも水分と糖分が多いため、同じ感覚で油で揚げたり炒めたりすると、あっという間に焦げて苦味が出ます。 低温でじっくり火を通すか、蒸し焼きにするのが正解です。焦げやすいということは、裏を返せば「メイラード反応(美味しい焼き色と香り)」が起きやすいということでもあります。火加減さえコントロールできれば、砂糖を使わずとも極上のキャラメリゼを楽しむことができます。

ヒガンバナ科

Category:植物

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