笑いの効果

人の行動の中には即時的で直接的な効果のあるものと、思考上でぐるぐる回ってからでないと効果がないようなものがあります。

睡眠や食事や排泄などは即時的で直接的な効果があります。一方、「試験に合格した」とか「面接が終わった」とか「やっとパートナーが見つかった」いうようなものは、体が直接喜ぶというようなことではなく、短い時間ながらもなんだかんだで思考が巡り巡ってから喜ぶという感じになっています。

ただ、笑いに関しては「こらえることができないほどの爆笑」をもたらされた瞬間は即時的で直接的な喜びがあります。もちろんそれによる健康への効果もあります。

思い返してみると、病中の頃にはよく「心理学者や精神科医ということなのであれば、直接会ったりしなくても文献ででもいいので爆笑くらいさせてみろ」と思ったものです。

実際、爆笑させてくれた人物といえばミルトン・エリクソン氏くらいで、心理学者にしろ精神科医にしろ、理屈をこねるのは得意ですが、実際にその気になれば爆笑させることができる能力があってこそ「心をよく知っている」と言えるのではないか、と思ったくらいです。

そう思う一方、ユーモアや落語的要素という面で経典や新約聖書を読んでよく爆笑していました。

「どこに笑うような要素があるのだ?」

と思う人もいるかもしれませんが、ゆるい気持ちで読むと結構笑いが起こるような書物だったりもします。

最近では、少し前にご紹介した「ふるさと和気 民話編」でたまに爆笑しています。

まあ笑いには様々な要素がありますが、それら要素があまりに少なすぎると、単色の絵のように、リズムしかない音楽のように単調なものとなりそれほどの笑いは生まれません。

ただ、文献に関しては、程よいリズムと程よいメロディが自作され、自分の感性に合った形で頭で再生されるので、意外と爆笑が起こったりもするのです。

さて、我が事の笑いに関することはさて置いておいて、笑いの効果についてでも考えてみましょう。

笑いですぐに元気が出る

笑うとすぐに元気が出ます。笑うことはガンすらも治してしまうと言われるくらいに体への効果は絶大です。

まあ実際の体の中での変化などは、そうしたことを専門に研究している人の文献でも参照してもらえれば良いという感じですが、笑うと元気になることくらいは、実験数値などを見なくても感覚で誰しもが理解していることだと思います。しかしながら、ニタっと悪意のあるような笑いでは意味はありません。やはり腹が震える系の笑い方が理想的です。

「笑うと悩みが吹き飛ぶ」

というふうに言われたりもしますが、本来悩みや不安というようなものは実体がない虚像であり、一種の情報の状態であり、錯覚でしか無いのですが、「意識のトップ」に笑いを持ってくることができれば、そうした情報の状態を洗い流すことができます。

そして、体が弱ると、特に腹が弱ると何気ないことでも臆病になったりします。

そんな臆病を思考上の自己説得でなんとかしようとするよりも、爆笑することで血の巡りを良くし、腹に活力を与えれば気分もろとも「余裕」になってきます。

うつは笑えないからこそ「うつ」

しかしうつ状態というのは簡単に笑えないからこそうつ状態だとされるというような感じになっています。

以前、「爆笑ストック200」というものをご紹介しましたが、そのような思い出し笑いのストックですらも、威力が発揮できないほどに気分が落ち込んだりします。

しかし、だからといってうつ状態に甘んじていてはいけません。

うつであろうとなかろうと、努力はしてはいけませんが「爆笑する」ということにおいては、常にアンテナを張り巡らせておかねばなりません。

ちなみに僕は脇が弱いので、脇をくすぐられるとそれだけで5件隣の家に響くレベルで爆笑してしまいます。

もし脇が弱い人であれば、面白いことに遭遇するのを待ったり、お笑い作品を漁ったりしなくても、脇をくすぐってもらえばいいのです。

「真面目」と「真剣」を逆手に取る

まず、「真面目にそして真剣に考える」ということについて方向性を変えてみましょう。いわばそれを逆手に取ってしまうということです。

本当に真面目で真剣になる必要のある瞬間というのは、実はそれほどありません。おそらく日常の1%位でしょう。

真面目で真剣な人に限って営業成績が悪く、ふざけていて適当な人の方が営業成績が良いというのはどこの業界でもよくある話です。

「現状をどう解釈すれば最も面白いか?」

ということについて真面目に、そして真剣に考えてみましょう。

待ちの姿勢から攻めの姿勢にという感じですが、本質的にはリラックスが必要なので待ちの姿勢でやや能動的になるという感じです。

常にアンテナを張り巡らせている状態というのは待ちですが、誰かから「爆笑させてもらおう」と思う感じではなく、どう解釈すれば面白いかという点について考えを巡らせるという感じです。その時に「真面目」や「真剣」を利用するのです。

また、「真面目」と「真剣」ですが、「かっこよすぎて笑ってしまう」といった感じで真面目な瞬間や真剣な瞬間というものは傍から見るとおかしく見えてきたりします。

一度の笑いではなく吹き飛ぶまで笑う

うつ状態がホコリの溜まった部屋だとすると、少しの笑いはそよ風、そして爆笑は爆風です。窓を開けた状態で風でホコリを吹き飛ばすとすれば、爆風のほうが効率的にホコリを追い出すことができます。

しかし、たった一度の風で全てのホコリが飛んでいくわけではありません。

ということで、爆風を連発してすべてを吹き飛ばすレベルにまで爆笑を続けましょう。

僕は冷え等々で若干体が弱ったときにはひとまず脇作戦を行っています。

爆笑と言うと「面白いことでないといけない」というのも、真面目な発想です。

そんなところに真面目さは要りません。ということで、笑えればそれでいいということになります。

そんな感じなので、基本的にはいつでも笑える体制でいつつ、なるべく能動的に笑いを自作できるのが理想ですが、わざわざ自作でなくてもいくらでもツールに頼って良いということも言えるでしょう。

ただ、「なるべくお金をかけずに笑おう」などと無料のものにばかり手を出していては、結果的に効率が悪くなってしまいます。そう考えると、一流と名高いようなお笑い作品のDVDなどを借りるのが最も手っ取り早いのかもしれません。

笑いがもたらす効果を考えれば、サプリメント代や薬代なんかより圧倒的に安く済むはずです。

そして同時に即時的で直接的な喜びであるため、一石二鳥ということになります。

腹の底から笑ってやれ

Category:うつ、もしくはうつ気味の方へ

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