サンセベリアタイトル

サンセベリア(サンスベリア)虎の尾(トラノオ)

我が家の住民の中でも、植物としては古株に属すサンセベリア君です。こちらも買ったわけではありません。我が家の生き物たちはほとんどが貰い子であり、様々なことを教えてくれるよき友だちです。

サンセベリア

サンセベリア(虎の尾)

サンセベリア(Sansevieria)は、クサスギカズラ目スズラン亜科サンセベリア属の多年草です。分類体系によってはリュウゼツラン科、クサスギカズラ科などに分類されるようです。

同じクサスギカズラ目のヒガンバナ科である君子蘭(クンシラン)君ともよくよく見てみれば葉のつき方に近いものを感じます。「ほう、これがクサスギカズラ目か」という特徴が分かって来たような気がします。

サンセベリアは、別名として、虎の尾(トラノオ、トラノオラン)、千歳蘭(チトセラン)厚葉千歳蘭(アツバチトセラン)などと呼ばれるようです。サンスベリアというのはローマ字をどう読むか、というような問題で、一般的にはサンセベリアのようです。

サンセベリアの育て方

肉厚的に多肉植物に入る感じなので、乾燥には強いと思います。サンセベリアは、アフリカ原産ながら、耐陰性があるので、日照不足にも非常に強く、蛍光灯の光とカーテンからの木漏れ日だけでも弱ることがありません。しかし寒さには弱いようです。

夏場に室内の日当たりの良い所に移動してもらうと、メキメキと成長してくれました。冬場は日当たりより低気温によりダメージがきそうなので、窓からかなり離れたところで温々としてもらっています。

水もたまにはあげるようにしていますが、基本的に肉厚の多肉植物たちは、なぜ多肉なのかということを考えれば、水はそんなにあげなくてもいいということが感覚的にわかります。水をそんなに必要としない故に、土の中の水が停滞する、そして根が腐ってしまうことのほうが危険ですね。

一応冬でも室内は暖かい故に、霧吹きでちょろちょろっとだけあげています。そんなことをしていたら昨年はサンセベリア君の隣に、きのこが生えていました。放ったらかしにしておいたのですが、知らぬ間にきのこは無くなっていました。

「サンセベリアの越冬方法」などとしていろいろな情報がありますが、部屋の中の木漏れ日だけでちょっとずつは成長し、日が長くなった時によくよく日光を浴びてもらえばいい、くらいの感覚です。

葉挿しで増えていくようですが、自然のままに任せています。

トラノオ模様

虎の尾(トラノオ)

その形状と、模様から「虎の尾」という別名に頷けるような気がしますね。葉が若い時は、色も薄く模様は出ていませんが、立派に成長してくると、模様が出てきます。

サンセベリアの親子

我が家に住み始めて一年位が過ぎた頃です。脇からたけのこのようにサンセベリア君の子供が顔を出し始めました。今では子供の方もなかなか成長してきています。

サンセベリアの親子

サンセベリアは根がすごく短いので、何度か鉢を倒してしまった際に、グラグラになってしまったことがあります。「悪いなぁ」と思っていると、次に倒れた時には、表面の土だけが少しだけこぼれるようになりました。倒れ方がまだ優しかっただけかと思ったら、その1か月後くらいに筍のように、「ニョキ」と子供が芽を出しました。

自分が知らない間に、土の中では着々と成長していたようです。確かまだ寒い時期でしたが、そんな季節でも、室温によってはそんなことも起こるのか、と感心していました。

春先から夏場にかけて、子供の方のサンセベリア君は、親を追い越そうとすごい勢いで成長していきました。夏場は背丈が親を超えて、「お父さんよりも背の高い高校生の息子」のような感じでした。

しかし親サンセベリアも「まだまだいけるぞ」と言わんばかりに少しずつ成長し、秋ごろには子供を追い抜きました。

葉の立派さで言えば親サンセベリア、葉の数で言えば子サンセベリアに軍配といったところでしょう。

もうすぐ春が見えてきています。また今年も、親子サンセベリアの背比べが始まります。

サンセベリアの赤ちゃん

サンセベリア三世

2015年9月11日 サンセベリア三世

夏のカンカン照りの日差しの中、「いっぱい光合成してくださいよ」ということで、アフリカ原産のサンセベリア君に窓辺に移ってもらい、激しく光合成してもらうことにしました。
今年もサンセベリア親子の背比べが楽しめるかなと思いきや、葉の色は濃くなるものの葉のサイズはあまり変わりませんでした。

「うーん…」と思っていると、初代サンセベリア君とサンセベリア二世の間にサンセベリア君の孫が顔を出していました。この夏の太陽をいっぱい浴びて、サンセベリア三世が生まれました。

葉の色もサイズもまだまだ初々しいですね。

2015年9月22日 サンセベリア三世(弟くん)

サンセベリア三世(弟くん)

ついこないだサンセベリア三世が生まれたと思えば、またもう一株サンセベリア君の孫がニョキッと出てきました。サンセベリア三世の弟くんです。

初代と二代目の間にあるのがサンセベリア三世のお兄ちゃんの方ですが、発見した時は筍のような赤ちゃんでしたが、ものの11日で写真のようにメキメキ成長しました。

株分けや葉挿しでどんどん増える

サンセベリアは生命力が強く、二代目サンセベリアくんが勝手に生えてきたように、地下茎から勝手に新しい株が生えてきます。そうして新しく出てきた株を株分けしたりすることで数を増やしていくこともできます。

また、増やし方の方法の一つとして、他の多肉植物と同様にサンセベリアは葉挿しでも増えます。葉を10センチから15センチ位の長さに切って乾いた土に刺したり水に半分くらい浸けておくだけで勝手に根が生えてきたりします。

そんな感じでどんどん増やせるのが魅力ですが、寒さや多湿には弱いので、株分けや葉挿しのときは体力が残っていそうな時期に体の様子を見ながら行うほうがいいでしょう。

寝室の守護者、あるいは「逆転の呼吸」

多くの植物は、昼間に酸素を出し、夜には私たちと同じように二酸化炭素を排出します。しかし、サンセベリアはこの常識を覆す数少ない植物の一つです。

彼らは、乾燥した砂漠で水分を失わないよう、昼間は気孔を固く閉じています。そして夜になり、気温が下がると気孔を開き、二酸化炭素を取り込んで酸素を放出します。これを植物学的には「CAM型光合成」と呼びます。私たちが眠りにつき、呼吸をするその横で、彼らは静かに空気を浄化し、酸素を送り続けてくれています。リビングに置くのも良いですが、寝室のベッドサイドこそが、彼らの能力(ギフト)を最大限に受け取れる特等席といえるでしょう。

「斑(ふ)」が消える先祖返りのドラマ

サンセベリアの楽しみの一つに「葉挿し(はざし)」による増殖があります。葉を切り取って土に挿しておくだけで、そこから新しい芽が出てくる生命力には驚かされます。

しかし、ここには落とし穴があります。もしあなたが、葉の縁(ふち)に黄色いラインが入った「ローレンティ」などの品種を葉挿しした場合、生まれてくる子供の葉からは、その美しい黄色いラインが消えてしまいます。これは「キメラの解消」と呼ばれる現象です。黄色い部分は変異であり、葉挿しによってリセットされ、彼らは本来の姿である緑一色の「先祖返り」した姿で再生します。親と同じ模様を残したければ、株分けをするしかありません。植物が見せるこの正直な遺伝子の振る舞いは、私たちに生命の原則を教えてくれているようです。

義母の舌か、虎の尾か

日本ではその模様から「虎の尾(トラノオ)」と呼ばれ、強さや魔除けの象徴として愛されています。しかし、英語圏では全く異なるニュアンスの別名を持っています。

それは「Mother-in-law’s tongue(義母の舌)」です。鋭く尖り、一度刺さると痛そうな葉の形状を、小言の多い義母の舌に例えた痛烈なブラックジョークです。同じ植物を見ても、東洋では「守護」を見出し、西洋では「皮肉」を見出す。名前の由来を知ることは、その植物を通して文化のレンズを覗くことでもあります。

「ボウストリング・ヘンプ」としての武骨な過去

観葉植物として愛でられる以前、サンセベリアは実用的な「繊維植物」として人間に利用されてきました。

葉を解体すると、中には非常に強靭でしなやかな繊維が通っています。かつてのアフリカでは、この繊維を編んで弓の弦(Bowstring)を作っていました。そのため、英語の別名には「Bowstring Hemp(弓の弦の麻)」というものもあります。現代の私たちはその美しいフォルムをインテリアとして楽しんでいますが、その内側には、獲物を狩り、身を守るための武器となり得るほどの強度が秘められています。折れそうで折れないその葉には、戦士の記憶が刻まれているのかもしれません。

愛情という名の「水」が命取り

サンセベリアを枯らしてしまう最大の原因は、放置ではありません。「構いすぎ」です。特に日本の冬において、彼らは完全な休眠状態に入ります。

この時期に「喉が渇いているのではないか」という親切心から水を与えると、根は活動を停止しているため水を吸えず、冷たい土の中で腐ってしまいます。プロフェッショナルな管理においては、冬の間、一滴の水も与えずに断水することさえあります。葉にシワが寄るまで待つ。その忍耐こそが、本当の愛情です。彼らは私たちが思う以上に、孤独と乾燥に耐える力を持っています。

地下茎が破壊する「鉢」の限界

植え替えをサボっていると、ある日突然、プラスチックの鉢が歪んでいたり、陶器の鉢にヒビが入っていたりすることがあります。これはサンセベリアの太い地下茎(ちかけい)が、鉢の中で行き場を失い、強烈な圧力で壁を押し広げた結果です。

コンクリートさえ持ち上げると言われるその破壊力は、静止しているように見える植物が、実は凄まじい物理的エネルギーを内包していることを証明しています。鉢が割れる音は、彼らが「もっと広い世界へ行きたい」と叫ぶ、無言のメッセージとして受け取るべきでしょう。

Category:植物

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