アフォリズム 561-570
- 561.今日できること
- 562.使い捨ての金銭勘定
- 563.専門家の態度
- 564.どこかしらの間違い
- 565.緊張が解けた瞬間の気づき
- 566.当たり前ビジネス
- 567.男嫌いへの態度
- 568.収支感覚の癖の応用
- 569.消極的受動
- 570.力を逃がす
561.今日できること
今日できることを今日のうちにやっておくのはいいが、明日やっても問題がないことなのであれば、あくせくせずに明日にやってもいいということを忘れてはならない。
562.使い捨ての金銭勘定
人の死や悲劇すら金銭に変えようとする者たちにとって、人の取り扱いは使い捨てが基本形となっている。
「その時期、稼げるだけ稼ぐ」という金銭勘定が商いの中心になっているからである。
その基本形を見誤ると、一時的な「ちやほや」に踊らされ、個人の情報は世にさらされ、世にさらされなければ得られるはずだった経験をすべて奪われることにもなりかねない。
そうした使い捨ての魔の手がやってきた時、乗るか乗らないかはその人しだいではあるが、少なくとも「奪われたとしても、相手は責任を取らない」という基本構造を再確認した方が良いだろう。
563.専門家の態度
「原因はわかりません」「どうしようもありません」と匙を投げざるをえないのはわからないでもないが、何かしらの構造があって、論理的に成り立ち得ないものでないようなものでもないのであれば、せめて原因となる可能性があるものや改善案の一つや二つくらい、無理矢理にでも提示することはできないものかね?
564.どこかしらの間違い
何かしらがうまくいかない場合、たいていどこかしらに間違いが潜んでいることが多い。それは細かい間違いが積み重なったものである場合もあるし、根本的な前提部分から間違っているという場合もある。
そうした間違いを保持したままでは、「日にち薬」のような時間の経過や「継続は力なり」といった物事の継続だけでは、なんともならないことがある。
565.緊張が解けた瞬間の気づき
連絡内容を送信したり、電話を切った瞬間に、「伝え忘れていたこと」を急に思い出したり改めて気づいたりすることがある。
それと同じように、思い切ってやってみたり、伝えたり、逆に距離を取ってみたりすることで、新たな気づきが訪れることがある。
瞬間的な緊張は高まるが、結果的に緊張は解けることが多く、さらに緊張した分以上の気づきがもたらされることが多い。
566.当たり前ビジネス
こうした生活様式が当たり前であるというようなイメージは、たいていビジネス目的で作られたものとなっている。その目的は単なる収益だけの問題ではなく、人口変動の歪みによって穴が空き遊ぶことになった資産をどう処理するかというようなものが関係している。
567.男嫌いへの態度
男嫌いを唱えているような者に対して、当の男は相手にすらしていない。
568.収支感覚の癖の応用
収支感覚には癖があり、月間、年間の収支がマイナスになる癖を持っている者は、収入が多くなってもその分消費が増え、負債も多くなる。そうなると収支の割合としては同じでも絶対数が大きくなるため問題が増える。
この収支の感覚が若干でも「プラス」であるのならば、意図的に消費を心がけるとプラスの絶対数が増える。消費することで一時的に資産は減るが、収支の「割合」を戻すための力が働くようになる。
それは、収入が増えるか、何かしらの継続的コストを削減するようになるかなど、どのように働くのかはわからないが、収支感覚の癖に応じた「割合」を保つための力が働き、中長期的にはプラスになる。つまり、逆説的に消費をした方が絶対数としての保有資産は増える。
569.消極的受動
「待ち続ければいつかきっと」というような時間の経過だけを頼りにする感覚は、推奨することができない。
客観的には同じように静観しているように見えても、「不足」や消極的な「期待」が込められているからである。
570.力を逃がす
意図せずやってくる自我の責めのエネルギーに対しては、言語や思考、観念を用いて真正面から抵抗し、防御するのではなく、それらを用いて「方向」を変えて逃がす方が良い。
これは感覚としては、踏ん張ったり押し返したりしようとせず、意識の向きを変えるというようなものになる。
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