見上入道(みあげにゅうどう)妖怪ブロンズ像
夜中に坂を登る時に出没する入道型の妖怪「見上入道(みあげにゅうどう)」。行く手に立ちはだかり、どんどん高くなってき、そのまま見ていると終いには見ている人がひっくり返ってしまう。出現地は、新潟県佐渡島、愛媛県宇和島。別名「見越し入道」、「入道坊主」。
水木しげる 妖怪百物語によると、見上入道は、佐渡で夜中に坂を登る時に出る妖怪で最初は小坊主のような形で立ちはだかり、「おやっ」と思って見ているとどんどんと高くなっていって最後にはひっくり返ってしまうという。そうなる前に「見上げ入道、見越した」というじゅもんを唱えて前に打ち伏せれば消えるという。
長崎県の壱岐では、「見越し入道」と呼ばれ、「ワラワラ」と笹の音を立てるようで、そのまま通ると竹が倒れかかってきて死んでしまうと言われている。これを避けるためには、「見越し入道、見抜いた」という必要があるという。
また、愛知県あたりでは、「入道坊主」と呼ばれ、最初は三尺(約90cm)の小坊主で、八尺から一丈(約3m)にまで大きくなる。こちらから「見ていたぞ」と言えば大丈夫だが、向こうから声をかけられると死ぬとされている。
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公開日:2020.07.25
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