たにぐく 妖怪ブロンズ像
「古事記」に登場するヒキガエルの神。出現地は、島根県松江市美保関町。
水木しげる 妖怪百物語によると、たにぐくはヒキガエルであり古事記にも登場する。昔からヒキガエルつまりガマは、山の精を食べており「人これ食すれば、仙人たるべし」と言われたとされ、ガマには神通力があり、殺すと憑いたり祟ったりするとされる。
ガマに憑かれると耳をくすぐられたり、耳の中で甘酒をかもされると言われ、気の荒いガマに憑かれると目や耳を悪くされるという。久留米地方には髪の毛をむしり取られるという言い伝えがあるようである。また、ガマが憑いた時は本人は全然気づかず、死んだ時にガマの形になるという「ガマ憑き」もあったという。
古事記において、大国主命が出雲の美保ノ崎にいる時、小さな船に乗る小さな神を見て「何者か」と思い周りのものに聞いたが、誰もわからないでいたところ、たにぐく(多邇具久)が「きっと久延毘古(くえびこ)が知っているだろう」といったとされる。久延毘古は「少名毘古那神(すくなびこなのかみ)である」と答え、そして大国主命と少名毘古那神は兄弟の契りをしたとされる。
タニグク
公開日:2020.07.22
最終更新日:
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