魂の野戦薬局

一番の特効薬はどれか?― 勝利だ。 曙光 571

一番の特効薬はどれか?― 勝利だ。と、すごくシンプルでわかりやすいですね。

あれこれうじうじ言っていた人も、勝利のようなことが起こるとそれまでの陰鬱が全て吹き飛んで、周りを辟易させていたことなどすぐに忘れたりします。

「勝利」により陰鬱が全て吹き飛ぶ

借金体質の人の勝利、それはお金を借りれた瞬間です。

フラれた人の勝利、それは新しい出会いです。

就活難民の勝利、それは内定です。

そのような瞬間にそれまでの陰鬱が全て吹き飛びます。

しかしながらその程度と言っては何ですが、そのようなこと程度で陰鬱が吹き飛ぶのであれば、それまでの陰鬱は一体何だったのでしょうか?

すると今はこの先が見えなくても、1年後には必ずよい日常がやってくるということが「分かっていれば」、その1年後まで不安など持たなくていいはずです。今すぐに不安を吹き飛ばしてしまえばいいのです。

「証拠を見せろ」という脅しと焦り

しかしながらアイツは、「証拠を見せろ」と言ってきます。

「証拠がないと安心はしてやらないぞ」

ということをやりだすのです。

しかし証拠が欲すると焦りが表れます。

そして、焦りがある人には良い話はなかなかやって来ないものです。

例えば、100万円を貸してくれ、ということを言ってくる人が「今すぐにそのお金がないと会社が潰れてしまう」という状態の人か、「所有不動産が現金化されるのに少し時間がかかるから」という状態の人かどちらが良いかという感じです。

そうした裏側を伏せたとしても、単に焦っているか余裕があるかという感じで見たとき、人助けだ、かわいそうだ、ということを抜きにして、信用性が高いのはどちらかという感じです。

で、証拠が見えた時にはさらに信用が高まります。

しかし、証拠に対する信用というものもあります。

その証拠が証拠たるのかというところです。

新卒の就職面接などで言えば、その後の働きなど不確定事項なのですから、そうしたものは全て余裕と自信を元に見極めるしかありません。

根拠など必要ない

そこで陰鬱を吹き飛ばし、安心したいという時に根拠を求めますが、根拠など必要ありません。

世の中ではポジティブシンキングや逆にルサンチマン的に、何とか思考上で納得をしようとすることが推奨されていますが、そんなことはする必要がありません。

本能的な不安は本能によるもの、そして意識の中で考えているような不安は、誰かにプログラミングされたようなものの条件反射にしかすぎないからです。

もし思考を使うなら、なぜ内定を得ることがゴールであるのか、それがあれば安心できると思うのか、というところを考えてみましょう。

それは数々の情報が元になっているはずです。そして過去に得た情報を元に勝手に基準を作っているにしか過ぎません。

直近の出来事が「プロセス」となり、気にならなくなる

どうせならもっと大掛かりなところを安心条件としてみましょう。

例えば、従業員1000人位の非公開企業のオーナー社長になる、という感じで考えれば、直近の就職活動など結果がどうあろうがプロセスにしか感じられないはずです。

そのように感じられたなら、直近の出来事などそれほど重要ではなく、焦りが消えます。意識に余裕ができるはずです。

ということは結果的に目の前の出来事もうまく運ぶようになります。合わせて、次に意識に入ってくるものも違ったものになり、過去からの延長線上で考えていた窮屈な未来よりも、より良い新しい人生が始まるでしょう。

というような皮肉めいた構造が本当のところです。

魂の野戦薬局 曙光 571

Category:曙光(ニーチェ) / 第五書

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