多く眠る

くたびれて自分自身がいやになったとき、自分を元気づけるためにはどうしたらよいか?ある人は賭博場、他の人はキリスト教、第三の人は電気療法をすすめる。わが親愛なる憂鬱病者よ、一番よいことはやはり、実際的にも比喩的にも多く眠ることである!そうすればまた自分の朝をもう一度もつだろう!生活の知恵の芸当は、あらゆる種類の眠りをちょうどよいときにさしこむことができることである。 曙光 376

「ちゃんと眠れればいいんですけどね」とニーチェにいいたくなるような人も多いはずです。眠れない夜を過ごすことが多い人は特にそんなことを思うでしょう。

深い睡眠は、本当に心身ともに健康にしてくれます。

ただ、その肝心要の睡眠が浅かったり、なかなか寝付けないことが問題です。寝起きの朦朧とした感じもまた辛いものがあります(寝覚めの悪さは、寝付きの悪さ以上に、骨身にこたえる)。

呼吸法なんかで身体をリラックスさせれば結構眠りやすくなるのですが、無意識的に緊張している毎日を送っていると、途中で目が覚めたりなんかします。

そういうときは、昼寝なんかが理想的ですが、日本で普通に働いているほとんどの人は、勤務中に眠ることなど難しいでしょうし、睡眠が足りているという人は結構少ないはずです。

身体の影響で眠りにくい時

特にテレビやパソコン、それに最近ではスマートフォンなんかの光のせいで、身体が勘違いしやすいですからね。

という僕も、たまに身体の影響で眠りにくい時があります。

特に印象としては、電磁波なんかの影響をすごくよく感じた日には、頭らへんにゾワゾワが残って眠りにくかったりします。

ある程度意識を集中させたりすると結局眠れるのですが、やっぱり身体からの影響は強いですね。

特に体をあまり動かさない仕事をしている人は、疲れ方も変な疲れ方ですから、なかなか爆睡することはできません。

眠られぬ夜のための睡眠導入術

爆睡ツアー

爆睡ツアー

爆睡ツアー(高原にて)

ということで毎年必ず一回は、ほとんど電波の届かない高原行って、あえて外で遊ばずにひたすら爆睡するということをやります。

緩慢な療養

早朝の光で目覚めたりするのですが、そのおぼろげた感じで、外に出て座って目を閉じると、本当に自然と溶け合ったような気分になります。

稜線を眺めながらぼーっとすれば、特に集中することもなく没我の状態になれるでしょう。

温泉に行って、その夜高原で寝るということをすれば、おそらく都市部では味わえないほどの爆睡を経験することができます。

個人的には、こうしたところで寝ると、長く寝ることが大切なのではなくて深く眠ることが大切なのだということをすごく実感します。

その上で、さらに長く寝るということをやりますから、体の回復具合はすごいです。

サプリメントなんかに頼らなくても、普通に食事をとり、多く眠ることで腸が回復すれば、勝手に必要なものをどんどん合成してくれます。やはり内臓の回復は重要です。

屋外で食べると爆睡が促進される

これは僕だけかもしれませんが、屋外で食べると一瞬で寝てしまうという特性を持っています。

相対的に酸素が濃いからでしょうか。

これは高原でだけというわけではなく、どこででも起こります。特に夕食を屋外でとると、食事完了後10分位で寝てしまいます。

カプセルホテルも爆睡できる

寝ること以外の必要な機能を排除したカプセルホテルも結構眠れます。テレビがあったりしますが、僕はテレビを観ないのでただ眠るだけです。

そう考えると、寝る前に意識が色々散らかってしまうことも、睡眠を阻害しているのではないか、と思います。

一泊数万円のホテルなんかよりも2000円くらいのカプセルホテルの方が良質の眠りをくれるというのは皮肉なものです。

ただ、爆睡レベルで言うと高原のほうに軍配があがります。

最高の睡眠をメインイベントにしてみる

深く眠ることは結構贅沢だったりします。

しかしながら、どうしても世間では「何かをすること」「何かを経験すること」ばかりが重要だと考えられているフシがあります。

確かに、眠るより経験を増やしたほうがいいことはいいのですが、何をするのにも、健康でないと本気で楽しむことはできません。

ということで、毎度毎度行う必要はありませんが、「最高の睡眠」だけを目指して旅をするのもいいのではないでしょうか。

爆睡後の爽快感のために企画する

「今度はどこに行こう」という観光目的のツアーではなく、ツアー中のメインイベントは爆睡であり、「最高に爆睡するためにはどうすればよいか?」というのを旅のプランとしても面白いと思います。

そうなると、普段休みの日に体を動かしたくないと思っていても、「あえて卓球をやって、ある程度汗と皮脂を流しておく」とか「山に登る」ということが浮かんでくるかもしれません。

「人に気を使うと睡眠が浅くなるので、独りで行く」といったことや「スマートフォンを持っていかない」といったことも案として出てくるかもしれません。

何かをやって楽しむのではありません。爆睡後の爽快感のために行くのです。

楽しみはその後でいいじゃないですか。

ひとまずは最高に楽しめる状態に身体を調整するというところから始めてみるのもいいはずです。

お金が無いなら無いなりに、時間が無いなら無いなりに工夫はできるはずです。

最高の爆睡の後には、疲労により考える気にもなれなかった事柄について考えてみる気になったり、やる気が出なかったことにも取り組む気になっているかもしれません。

最高の睡眠の効果は人それぞれです。

それを楽しみにして爆睡ツアーに向かいましょう。

多く眠る 曙光 376

Category:曙光(ニーチェ) / 第四書

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