マッチングリスク意識

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マッチングリスク意識とは、何かを買うときに「これは本当に自分に合うのだろうか」という不安感である。ただこの手の不安は、想像力を鍛えれば、というより本質だけをきちんと見る癖をつければ簡単に脱却できる。

「本当に自分に合うのだろうか」という不安感

買い物をする時に「もしかしたら損をするのではないか?」とか「もしかするともっと良いものがあるのではないか?」というような妄想が始まり、「目の前の商品は本当に自分に適したものなのだろうか?」という不感がやってくるのがマッチングリスク意識である。

こうしたマッチングリスク意識がある故に、服一着選ぶにも5時間くらいかけたり、購入前に店員さんを翻弄させたり、買ってから返品するというようなことが起こっている。

これは一見問題がなさそうであるが、本人も時間を浪費してしまうし、相手としては時間のロスが人件費の増加に繋がり、同時に「返品されるリスクのカバー」の必要が生じるため、世の中の物価を無駄に高めている。物の価格が無駄に使用価値以上に高くなっている要因の一つが、こうしたマッチングリスク意識をもった人であるということはあまり語られていない。

判断が早い人は、買い物に行く前から買うものが決まっているというのがよく聞く意見であるが、判断が早い人はそもそも人の意見をあまり聞かないことが多い。条件を明確に定めている場合が多いので早い、ということもあるが、買う前から「効果」だけに着目しているという点もある。つまり、あまり気分をどうこうという類ではなく、実際の使用価値にのみ着目していることが多いからということになろう。

言い換えれば、何がしたくて、それにはどのような機能がありどのような効果をもたらす物が必要で、その物の価格はその欲しい結果に対して妥当か、つまり許容しているか、ということを一瞬で考えるということになるだろう。

人の意見や評価が安心の条件になっている

マッチングリスクといったものはそういった素早い判断や決断ができずに気分だけで生きているという証拠である。気分で生きているつもりでも、気分の条件をモノに頼っている、人の意見に頼っているのに気分で生きている。そして人の評価を気にしている。だから不安になるだけである。自分が欲しいものは、自分をよく知ればすぐにわかるはずである(本気の本気で考えれば、本当に欲しいモノなんてそうそうないはずである)。

マッチングリスク意識云々の前に、物事にはたいてい少なからずリスクがある。外出すること一つとっても交通事故に遭うリスクがある。徒歩ならば比較的交通事故に遭うリスクが少ないかもしれないが、車に乗るのと比べれば「ひったくり」に遭うリスクは増える。

どのようなことにでもリスクがあるのだから、物のもたらす効用に着目しつつ、そのリスクを許容することができるかどうか、というところに着眼点を置いておけば、自然とマッチングリスク意識に翻弄されることはなくなっていくだろう。

逆に相手がマッチングリスク意識を持っている時に取るべき行動というものもあるが、詐欺師や胡散臭い人に悪用されるのも何なのでご紹介は控えておく。

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Category:心理学

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