粗雑な知性は何に役立つか

「粗雑な知性は何に役立つか」ということで、今朝ふと思いついたことを書いておきます。

あくまで印象ですが、世間では頭の良さが上手く生きていくことにプラスだと思われていますが、どうも頭の良さは関係なさそうな感じのこともたまに見受けられます。

そこで頭の良さは、全く関係ないのかということにもなりそうですが、先日イニシャルDの藤原文太(主人公の父)が何気なく言っていたことを思い出しました。

当然のことなのですが、足回りのセッティングはパワーによって変えていかねばならないということです。

粗雑(そざつ)とはつまり、粗く雑であるということで、洗練と逆にあるような低水準のものを指します。技術的に低水準であったり、粗々しく雑で安っぽいというような意味になりますが、そうした粗雑なものをより高度なものにしていったところで、根本パワーが欠けている場合は元も子もありませんし、逆にパワーだけではチグハグになってしまうということも起こりえます。

腹の力

世の中には勢いのある人、とりわけ腹が強い人達がいます。

それは基本的なパワーなのではないでしょうか。

運勢は運ぶ勢いだということで、現実の展開のスピードというか勢いを示しています。

で、多少の粗があってもスピード、パワーのある方がどんどん展開していく、ただそれだけなのではないでしょうか。

そこで頭の良さは、微妙なセッティングの違い程度で、確かに「最適」というか「合理的」を選んでいくことはできるのかもしれませんが、根本パワーが無いと、それはたかだか知れている、そんな感じがしました。

いくら50ccのバイクを完璧にセッティングしてもたかだか知れています。3リッターの車が出てきたら手も足も出ません。

ただ、粗雑な人は粗雑な人で、パワーばかりに身を任せていないで、多少の合理性を検討していけば、さらに強者になっていけるでしょう。

なんだかんだで粗っぽい方がトータルでプラスになる

世の中を見渡してみると、「仕事を丁寧にやっている」という人ほど、ただ単に遅いだけで質も低い傾向にあります。

「ゆっくり丁寧にしているんだ」ということを言い訳にしているだけで、根本的にパワーがなく、動きが遅かったりしているというケースもあります。

迷いの分だけパワーロス

また、「迷いの分だけパワーがロスしている」というケースもあります。

もし「どちらを先にやるべきか?」とか「効率よくやるにはどうすればいいか?」とか「上司に怒られないためには何を優先すべきか?」という感じで、作業やその順序に迷いがあってそれでエネルギー漏れを起こしているのであれば、多少粗くても良いので、意識を集中させて一気にパワフルにやってみるというのも良いのではないでしょうか?

個人的な経験上では、平均して8時間かかるようなことを、あまり考えずに粗粗しくとも4時間でやって、あとで粗についての修正を30分で終わらせたほうがトータルでプラスだという印象があります(仕事を倍速でしてみよう「われわれのどこが最も精巧であるか」)。

本能を復活させる

頭の良さは、一応プラスになりそうですが、概して頭に力が入っている人は腹が弱くなる傾向にあります。

上手くセッティングはできても、そちらに気が取られて根本パワーが足りなくなる、そんな感じのことがよく起こっています。

ある種総量が増えてはいない状態でどちらかに寄せると、一方が弱まります。

声の低さに男性ホルモンを取られて○玉が弱っているというのも同じような構造です。

「毒を薬にする」という一時的な対処法

あまりに頭に気が集中してしまってうまくいかない人は、仮の実験として酒を飲んでみてもいいかもしれません(常習はしないほうがいいですよ)。

少量の酒で、一時的に本能と向き合い、◯玉を復活させるという感じでパワーを感じてみるというのもいいのではないか、という感じです。

食欲がない人が食欲を感じればそれでいいですし、あまり寝付けない人が睡魔に襲われたとすれば、睡眠欲に気づけたということです。

普段は、「みんなに感謝しているのが正しいのだ」と感情を押さえつけていつつも、「やっぱりアイツは嫌いだ」と、感情と向き合えるようになるかもしれません。

ただし、これは「毒を薬にする」という感じの一時的な対処法にしか過ぎません。

酒に逃げてはいけませんよ。

粗雑な知性は何に役立つか 曙光 70

Category:曙光(ニーチェ) / 第一書

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