ギリシア人の理想

ギリシア人は、オデュッセウスのどこを賛嘆したのか?何よりもまず、嘘をつく能力や、狡猾(こうかつ)でおそろしい仕返しの能力、局面を収拾しうること、必要であるなら最も高貴な者よりも高貴に見えること、望むものになることができること、英雄的な頑張り、すべての手段を意のままにすること、才気を持つこと。― 彼の才気は、神々の賛嘆するところであった。神々はそのことを思うと笑う。 曙光 306 前半

ギリシア人、ギリシア人とギリシア人ばかり出てきますが、現代のギリシア人ではなく、古代アテナイを指して、といったところでしょうか。ギリシアに行ったことがないのに、「専門の方」くらいに思われてしまいそうなほど、このところ連発です。

オデュッセウス

オデュッセウスは、イーリアスの続編にあたる「オデュッセイア」の主人公です。「オデッセイ」もここから来ています。トロイの木馬やセイレーンも関連しています。ご本人はあまり知られていないものの、よくよくいろいろな名称に関わっています。

といっても、ギリシア神話が好きな人しか関係無いような人です。以前の「演説家のスキラとカリブディス」では、「スキラ」と「カリブディス」について注釈に説明があったものの、「オデュッセウス」は説明がありません。

「オデュッセウスくらい知っているだろう」

といったところでしょうか。

それは「知識人」の思い込みです。簡単にでも説明を入れるべきでしょう。

今でこそすぐに調べられますが、電子辞書すらなかった時代なら、下手をすると、調べるのにすごく時間がかかったり、意味がわからないまま読み進めるしかありません。

例えとしての人物

昔からですが、野球選手で例えられると、どういう例えなのか全然わかりません。

よくあるのが

「例えば、イチローのように」

というものです。残念ですが、イチロー氏については顔と名前は一応知っているくらいで、椎名林檎氏と対談している動画を観た以外に、イチロー氏が一体どういう人なのか知りません。知らなくても困ったことは一度もないので、調べようと思ったこともありません。

野球どころかスポーツ選手は全然知りません。外国人選手の名前を出されても、白人なのか黒人なのか黄色人なのかすらわかりません。

どんな有名人であっても「顔と名前」がわかるくらいで、どんな人なのか、何をした人なのか、という点についてまで知っているかどうかは不明瞭ですから、あまり「その人くらい知っているだろう」とは思わないほうがいいでしょう。

ギリシア人の理想 曙光 306


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