われわれのどこが最も精巧であるか

自律訓練法というものをやったことのある人は経験があると思いますが、思うだけで本当に手が温かくなったりします。そう感じるだけでなく本当に温かくなるのだから、錯覚でも何でもありません。

自律訓練法は、右手が重いと意識するだけで本当に重く感じてくる、右手が温かいと意識すれば、右手が本当に温かく感じられ、実際に体温も上がったりするというようなものです。それを両手両足でやったり、「頭が涼しい」というような感じで進めていくものです。詳しいやり方は調べればすぐに見つかると思います。

自分の意図した時間に起きる

それをさらに進めると、目覚まし時計も何も使わずに、自分の意図した時間に起きるといったようなこともできるようになります。

時間は狂っても1分くらいの誤差、という精度です。覚醒してから時計を見るまでのタイムラグもありますので、実際はもう少し誤差は縮まるのかもしれません。

ただ、この実験をやったのはもう10年近く前です。本当に毎日7時なら7時ぴったりに起きました。

10日くらい連続で続いたのですが、大酒を飲んで起きる時間が狂ってからしばらくは目覚ましなしでは起きれなかったように思います。

たまにいつもは8時に起きるものを、たまたま翌日は6時に起きねばならない、と思って入念に目覚ましをセットしたりすると、5時50分位に起きたような経験はよくあると思います。

せっかく3つも目覚まし時計をセットしたのに、鳴る前に起きた、そしてトイレに行っている間にジリジリ鳴って、慌てて部屋に戻るといったような経験です。

他の人も同じような経験があるかはわかりませんが、僕は数十回経験しています。意図した時間に目覚めることができる、というのは、おそらくこれと同じようなことです。

緊張により効力を発揮できない可能性がある

思っただけでその時間に起きれるのだから、かなりの優れモノかに思えますが、少しネックなのは、緊張していると効力を発揮できない可能性がある、という点です。

つまり、翌日に試験などがあると、思った通りの時間には起きられないかもしれない、という全く使えないような小技です。

脳の野郎は大抵の事はできるくせに、いつも手抜きをしようとします。理由は本気を出したらエネルギーが足りずに餓死するというか、内臓が追いつかないというような点ですが、エネルギーの温存も常日頃から心がけているようです。

仕事を倍速でしてみよう

たとえば、今8時間かかる仕事を4時間でしてください。

ほとんどの場合、少しのエラーというかアラは残りますが、本当に4時間でできます。自分の頭の中のイメージだけで、8時間かかると思っているだけで、8時間に合わせて調整しています。

同じだけの精度で半分の時間というのは難しいかもしれませんが、多少出たアラを修正するくらい30分くらいでできます。じゃあ同じだけの結果を4時間半でできますね。

コツは考えずにやることです。4時間でできることを8時間かかってしまうのは、やる前に迷ったり、やってから確認したりしているからです。

ロスが積み重なって時間を食っているだけ

そのロスが積み重なって倍の時間を食っているだけで、本当は4時間でできることです。

その他、言い訳作りや待ち時間、無駄な動き、無駄な移動など、時間をロスしている要因はたくさんあります。

何かをやりながら他のことを気にしていると、やはり動きは遅くなります。

そういうムダを全部省いて、いつも8時間かかっているところを2時間で終わらせて、あとは寝ればいいじゃないですか。

疲れが軽減する

あとは寝ればいい、と言いましたが、実際はそれだけの速度で仕事をこなすと逆に疲れません。

つまりほとんどの疲れは、そういった「判断」や「不安感」による神経のすり減り、暇疲れです。

体力の温存を気にして頭の中に「つぎはこれをやらなければならない」と思いながら休んでも、あまり休まりません。

そういう先延ばしをやめてちゃちゃっと終わらせて、疲れた分は素早く寝て解決。たったそれだけのことです。

われわれのどこが最も精巧であるか 曙光 23

Category:曙光(ニーチェ) / 第一書

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